「長崎県美術協会展」が6月14日、長崎県美術館(長崎市出島町)県民ギャラリーで始まった。主催は長崎県美術協会。
地域に根ざした総合美術展覧会として毎年開催し、今年で54回目を迎える同展。展覧会には、生活の楽しみとして仕事や家事の傍ら制作活動を行う作家から、国内外で活躍する作家まで幅広い世代の会員が作品を出展。6月18日までの前期では「日本画」「洋画」「写真」の3部門223点、21日~25日の後期では「彫刻」「工芸」「書」「デザイン」の4部門219点の作品を、それぞれ並べる。
同協会の馬場正邦会長は「新型コロナウイルスの対策が平時対応に移行して初めての展覧会。ウィズコロナやポストコロナのメッセージをおのおの作品に込めて発信する『始まり』の展覧会になるのでは」と話す。
今年はコロナ禍で中止となっていた開場式や作品解説会も復活。開場式後に「日本画」「洋画」「写真」の専門家による解説が行われた。「彫刻」「工芸」「書」「デザイン」の解説会は21日10時10分から4部門一斉に行う。
同協会の浅野類二さんは「コロナ禍で特に『写真』の分野はこれまで撮影に行くことができない状況が続いていたことから題材にも変化が見られる。作品の中でもマスクを外して運動会でかけっこしている子どもなど平時移行するなかで、これらを象徴するような作品も目につく」と話す。出品者の中には二科展など全国的な展覧会で受賞している作家もいることから、「会場で実際の作品を見てもらえれば」と来館を呼びかける。
開催時間は10時~18時(最終日は16時まで)。6月28日~7月2日は佐世保市博物館島瀬美術センター(佐世保市島瀬町)でも展示を行う。入館無料。