子ども向けの水産教室が1月4日、為石児童クラブ(長崎市為石町)で行われた。
長崎で捕れる魚に触れ、学ぶことで水産物や水産業への興味・関心を深め、魚食の普及などにつなげようと行う同取り組み。長崎振興局県央水産業普及センターの谷本佳史さんによると、「小中学生を対象に年間10回ほど開いている」という。沿岸漁業を担う青年育成を通じて漁村の活性化を目指す「長崎地区漁業士会」と魚食普及に取り組む「魚のまち長崎応援女子会」の連携事業として実現した。
漁業士の認定は国の事業の一環として地域で活躍している漁業者を知事が認定。県内では7地区に設置された地区漁業士に所属し、長崎地区では指導漁業士20人と青年漁業士7人の合計27人が所属している。
当日は1~3年生の児童約20人が「お魚ふれあい体験」に参加。地元で捕れたばかりのニザダイやカサゴ、イトヨリなど10数類以上の魚を並べ、県央水産業普及指導センターの職員が魚の名前を紹介。児童らは実際に魚に触れながら魚の特徴などを確認した。参加した児童からは「魚に触れて楽しかった」などの声が聞かれた。
調理体験には4~6年生の児童5人が参加。長崎地区漁業士会の道下政樹会長がヒラマサを使って魚のさばき方を実演すると児童から歓声が上がった。児童たちは魚のまち長崎応援女子会の脇山順子さんの指導の下、さばいたヒラマサで「魚のなべてり焼き」作りに挑戦。ヒラマサの切り身を塩で締めた後、フライパンで焼き、しょうゆやみりんなどの調味料を絡ませて仕上げた。
試食した児童からは「おいしい」「自分で料理ができたのがうれしい」などの声が上がり、自ら調理した一品に満面の笑みでかぶりつく姿も見られた。