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長崎・深堀町でイワガキの養殖体験 関西からのツアー参加者楽しむ

参加者にロープへのつり方を説明する平田さん

参加者にロープへのつり方を説明する平田さん

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 養殖イワガキの耳づり体験が12月8日、「長崎みなと水産 平田屋」(長崎市深堀町)で行われ、関西からのツアー客27人が参加した。

集合写真

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 社長の平田浩太郎さんは福岡県直方市出身でトラック運転手だったが、漁業体験で来崎。当時、漁協が試験的に取り組んでいたイワガキの養殖に興味を持ち、4年前、本格的に事業を始めた。イワガキは生育に3年ほどかかることから、昨年から「夏盛(なつざかり)」と名付けて販売している。

 初となる養殖体験の受け入れはシティライントラベル(大阪市西区)が企画したツアーの一部。長崎市水産農林政策課が長崎の魚の消費拡大を目指して長崎の魚をテーマに食や体験の観光コンテンツ化に向けた取り組みの一環。これまでにも戸石地区で養殖場見学を数回行っており、今回が2カ所目。長崎国際観光コンベンション協会を通じて同社に企画を提案し、実現した。

 大阪南港発着のツアーに参加し、門司港行きのフェリーで九州入りした参加者は9時すぎに深堀港に到着。平田さんの案内で港のすぐ沖に浮かぶ養殖いかだを見学した後、直売所前に集まった。平田さんが「イワガキは夏に旬を迎えるカキ。冬場に出回るマガキとは違う種類で生食がお勧め」などと説明。ホタテの貝殻に稚貝を定着させ、2年ほど養殖したイワガキを一度取り外し、一つずつロープにくくりつけることで形のそろった状態に仕上げる「耳づり」という工程を体験した。参加者がロープにつけたイワガキは再び養殖いかだで育成し、来年夏に自宅に届けるという。

 参加者からは「来夏に届くのが楽しみ」「せっかくなので届いたら生で食べたい」などの声が聞かれた。

 その後、「旬菜ながや」(万屋町)に移動した参加者は刺し身定食を楽しんだ。長崎検番体験や買い物を楽しんで帰路についた。

 「良質なイワガキを届ける」ため試行錯誤を重ねているという平田さん。現在は直売所のみで販売しているが、「今後は販路を拡大して、多くの人にイワガキのおいしさを届けていきたい」と意気込む。

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