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福島から長崎に避難した家族へ大型家電-市民ボランティアが生活支援

長崎特有の階段坂で息を切らせながら洗濯機を運ぶ支援者ら

長崎特有の階段坂で息を切らせながら洗濯機を運ぶ支援者ら

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 長崎のボランティア団体「長崎ソカイネットワーク」(長崎市馬町、TEL 095-821-3300)は5月1日、東日本大震災で被災した福島から長崎へ避難してきた吉田さん一家の生活支援として長崎市立山の避難住宅へ大型家電の搬入作業を行った。

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 搬入されたのは、大型冷蔵庫、大型テレビ、洗濯機の3点。これらは同団体が市民へ呼びかけて集めた生活支援物資。同団体に登録しているボランティアと長崎軽運送協業組合のボランティアの男性6人がこれらの家電製品を提供元の住宅から避難者の住宅まで運んだ。途中に長崎特有の自動車が入れない急な長い坂道があるため、人力で運び入れ設置作業までを行った。

 4月1日に同団体が発足して以来、避難者宅へ大型家電を届けたのはこれで6回目。小さい生活物資などは10回以上届けているという。

 吉田さん一家は4月26日夕方に長崎に到着。小学生の子ども2人と乳幼児と一緒に最低限のものだけを持って避難してきた。夫は仕事の都合で単身福島に残った。震災発生直後から福島県に避難先を相談し、長崎県を紹介されたという。その後1カ月ほど長崎県の担当者と連絡を取りあったうえで一般の賃貸住宅を紹介され、今回の入居に至ったという。

 「山の上にある家のため坂道があると聞いていたが、実際に来てみると想像以上に急な坂で驚いた。でも来たからには長崎の生活に慣れて楽しめるようになりたい」と力強く話す吉田さん。

 「原発の心配があるので最低でも1年間は長崎に住むことになると思う。いずれは夫も長崎に呼びたい。福島を出ると決めたときから避難先に定住する覚悟もしている。そのためにも、少しでも早く長崎で仕事を見つけて働きたい。今、仕事先と子どもの預け先を探している」とも。

 吉田さんへの生活支援情報の提供は同団体まで。

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