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長崎題材の絵本を布の絵本に ボランティアグループが市に寄贈

記念写真

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 ボランティアグループ「第3ゆりの会」が長崎の魚の絵本「おさかな すきなこ だあれ?」の布の絵本を制作し、4月2日、鈴木史朗長崎市長に寄贈した。

布の絵本を手に笑顔を見せる鈴木市長

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 2008(平成20)年に設立された同グループは、長崎市立図書館(長崎市興善町)を拠点に布の絵本やおもちゃを制作。これまで132作品を同館に寄贈しているほか、子育て支援施設への貸し出しや、メンテナンスを手がけるなど活動を続けてきた。

 原作となった絵本は、長崎市が2018(平成30)年、「魚のまち長崎応援女子会」の協力を得て制作した同作。翌年から3歳児検診でも配布している。2011(平成23)年に設立した同グループは料理や観光などさまざまな分野で活躍する女性が魚食普及とともに「魚のまち長崎」のPRを目指して活動を続けてきた。

 同作を長崎市立図書館でも蔵書していたところ、「水産県である長崎らしい絵本を題材に布の絵本を作りたい」と考えていた第3ゆりの会のメンバーの目に止まり、制作を決めた。

 寄贈式では両グループのメンバーが参加。布の絵本について、同会代表の神坂光子さんは「障がいを持つ子どもが普通の絵本になじめないことから50年ほど前から作られ始めたもの。現在ではどんな子どもでも楽しめるユニバーサルデザインの先駆けとして多くの人に親しまれている」と説明。市販の絵本から著作権を得て制作したものやオリジナルの「ふるさと」など、同会のメンバーがこれまでに制作した布の絵本作品や魚釣りゲームで使う魚のおもちゃなどを紹介する。

 8カ月ほどをかけて仕上げたという2冊の布の絵本。神坂さんは「長崎の景色がふんだんにちりばめられ、キャラクターにも尾曲がり猫が使われるなど随所に長崎らしさがあったことから題材にしたいと感じた」と振り返る。「子どもたちに楽しんでもらい、魚食に親しんでもらうきっかけになれば」とも。

 布の絵本を手にした鈴木市長は裁縫で忠実に再現された魚や長崎の景色や魚に驚きながら「製作者の真心が伝わってくるような作品。大切に使いたい」と笑顔を見せた。

 3日には事前公募で集まった17人の子どもとその保護者らが参加して長崎市図書館で布の絵本の読み聞かせイベントも予定する。

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