国際協力と地域活性化を目的に長崎で活動しているNGO団体 LINCが11月7日、「東北長崎きずな電車プロジェクト」を発表した。
同プロジェクトは、長崎電気軌道が1976(昭和51)年に路面電車を廃止した仙台市交通局から譲り受けた1050形電車車両に、一般から募集する2種類のメッセージを掲載するもの。車両片面に東日本大震災被災地への応援メッセージを、反対側に応募者が震災の日に感じたこと、決意したこと、夢、大切な人への思いなどを掲載する予定。来年1月1日~2月23日までツイッターのハッシュタグ#Kizudenで公募し、3月4日~14日にメッセージを掲載した路面電車が長崎市内を走る。
メッセージを掲載する車両は、震災後の3月24日~4月末まで長崎電気軌道の運転士の提案で「がんばれ東北号」として義援金の募金活動を目的に臨時運行した。その後、同社では「募金活動以降、何かできることはないかと考えていた」という。
発案者の中島遼介さんは「被災地から離れた長崎で、時間が経つにつれて薄れる震災の記憶と減少しがちな被災地支援を継続的に行ってもらうために、震災という悲しい過去と未来への夢や希望をつなぐもの、東北と長崎をつなぐものをと考え思いついたのが、1台の電車にいろいろな思い・メッセージを書き込むという企画だった」と話す。
ツイッターでのメッセージ募集に加え、2月26日に長崎市内で自分の思いやメッセージを直接書き込めるイベントの開催なども検討している。プロジェクトの進行状況は、ツイッターアカウント@kizudenやユーチューブの動画で随時配信する。すでに同プロジェクトの説明動画やPR動画がアップされている。