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長崎の炭鉱が舞台の映画「池島譚歌」公開へ-諫早の小学生、主役演じる

撮影中のスナップ。東さや香さん(左)と田中達也さん(右)

撮影中のスナップ。東さや香さん(左)と田中達也さん(右)

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 長崎市池島を舞台にした映画「池島譚歌(たんか)」が6月1日、ユナイテッド・シネマ長崎で封切られる。

映画の題字

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 池島は旧西彼杵郡外海町に所属していたが、平成の市町村合併で長崎市に編入された。炭鉱としては比較的新しく、1959(昭和34)年に出炭が開始され2001年に九州最後の炭鉱として閉山。わずか40年余りの歴史に幕を下ろした。全盛期には周囲わずか4キロほどの島に約8,000人が住んでいたが、現在はわずか300人ほどが暮らしている。

 監督の荻野欣士郎さんはCMなどの監督を経て2000年に「私の骨」で映画監督デビュー。2006年には自ら漫画原作を執筆した「ほのかの書」を映画化。2010年に映画を撮り、上映する映画チーム「フィルムフロンティア」を結成。「浅草堂酔夢譚~Asakusa Daydreams~」「福島さん」「Noguchi」「歳時記」などの作品を手掛けてきた。

 「池島譚歌」は、池島に一人で住む小学4年生の男児が、行方不明になった母親の帰りをフェリーが着く度に待つところから物語が始まる。俳優の金子昇さんなど役者も出演するが、多くは地元長崎でオーディションをして選ばれた一般人。メーンとなる4人の子役も地元の小学生らの中から選んだ。「東京から子役を連れてきても普段の習慣や言葉が違うし、方言も変になる。長崎の映画は長崎の人たちで作ることが自然だと思っている」と荻野監督。

 主役の男児を演じた諫早市立真津山小学校6年の田中達也さんは、「学校からフェリー乗り場まで全力で走るシーンを何回も撮ったことが一番きつかった思い出。でも、映画に出てからは下の学年の子からもよく声を掛けられるようになった。みんなと一緒に僕のひと夏の全てのエネルギーをかけて作った映画なので、ぜひ見てほしい」と話している。

 「池島譚歌」の題字は一般公募され、大村市在住の久米真弓さんの作品が最優秀作品となり映画の題字に採用された。久米さんはインターネット上でデザイン工房を営んでいる。

 上映時間は10時30分~、13時30分~、18時45分~の3回。初日の13時30分~の回には荻野監督らの舞台あいさつが行われる予定。

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