長崎市中心部の浜んまち商店街(長崎市浜町ほか)と長崎市立図書館で8月25日、マスキングテープを使って壁面に描いたアート作品展「根っこのカクレンボ」の公開が始まった。主催は長崎市。
同イベントは、熊本市在住の作家・淺井裕介さんがマスキングテープとペンを使って描く植物の壁画を、商店街の実店舗などに展示する試み。8月15日から25日までを制作期間として、淺井さんが同商店街の梅月堂本店や石丸文行堂などの実店舗の壁面や図書館などで実際に作品を制作した。作品は「マスキングプラント」と呼ばれ、淺井さんがその場で生み出し、植物が成長するように壁や床を伝っていろいろな場所へ伸びていく。その場所の雰囲気を感じ取り、その場で作るため、同じ作品はできないという。展示期間終了後、作品は全て剥がされ、そのテープは淺井さんがアトリエに持ち帰り、全く違う作品に再構成するという。
展示会場の一つとなっている「梅月堂本店」の本田時夫社長は「非常に面白い企画。楽しい雰囲気になり、お客さまにも好評」と話す。
展示は9月29日まで(長崎市立図書館は23日まで)。長崎ブリックホール(茂里町)で9月10日~20日、淺井さんの過去作品の写真展も開催される。入場無料。