長崎で「子どもの感情教育インストラクター養成講座」-幼児教育の専門家などが受講

参加者が先生と子ども役になってワークを進める

参加者が先生と子ども役になってワークを進める

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 子どもたちに感情教育を行なうインストラクターを養成する「アンガーマネジメントキッズインストラクター養成講座」が9月14日、長崎市内で開講された。

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 一般社団法人「日本アンガーマネジメント協会」が全国で開催する同講座。同協会の認定アンガーマネジメントファシリテーターでアンガーマネジメントキッズインストラクタートレーナー資格を持つ長崎在住の川嵜昌子さんが開催した。長崎県内では初めて。

 「アンガーマネジメント」とは、アメリカで始まった「怒りの感情と上手に付き合うための感情理解教育」のこと。川嵜さんによると、子どものときから自分の気持ちを上手に伝えることや相手の気持ちを思いやる練習を重ねることで、いつでも感情に振り回されず、冷静に多くの選択肢や可能性を探ることができるようになるという。子どものうちから学ぶべきスキルとして文部科学省が導入を促すが、専門家が不足しており実際にはほとんど対応できていないという。

 講座ではアンガーマネジメント理論の基礎に加え、子どもに教えるためのワーク(10種類)の進め方を学ぶ。この日の講座には幼児教育の専門家や塾の経営者などのほか、一般の主婦も参加した。

 主催者の川嵜さんは、東京を拠点に経営コンサルタントをしてきた実績も持つ。「アンガーマネジメントに興味を持ったきっかけは、うまくいく経営者とそうではない経営者との違いの一つが感情のマネジメント能力の差にあったから。ものごとが自分の思いどおりにならないときや自分の気持ちが相手にうまく伝わらないときにこそ、感情に左右されずに本質を見つめられるか、どのような態度でそれに臨むことができるかが大切。アンガーマネジメントを学ぶことで、そのヒントになる考え方や方法を習得できる」と川嵜さんは説明する。

 参加者の吉井明代さんは、5歳と1歳の子どもを持つ主婦。「自分自身でも感情コントロールができていないので、この現状を変えるために受講した。受講前は不安だったが、入門から実際の授業体験ワークまで一通り実践できた。入門で学んだところを実践しながら、まずは自分の子どもを相手にワークの練習を重ねたい」と話す。長崎市内で発達障がいを持つ子ども向けの塾「勉強ラボ」を営む白石直子さんは、「とても面白かった。子どもが対象だが大人でも十分役に立つ内容。すぐに知人にも紹介した。もっと学びたい」と意気込む。

 川嵜さんは 「ニュースで事件報道や国家間のトラブルを見るたびに相手への怒りがその発端ではないかと感じることが多い。相手に伝わらないから怒りや暴力で相手を支配するのではなく、相手を理解して伝える努力を続けなければならない。アンガーマネジメントを学べば、その本質部分がよく理解できるようになる」と締めくくった。今後も定期的な開講を予定する。

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