長崎県庁近くの「長崎まちづくり屋」(長崎市江戸町、TEL 095-816-3383)で現在、「長崎尾曲がりネコ」展が開かれている。
同展は「長崎の新しい観光資源にしたい」と、10年以上前からいち早く「尾曲がり猫」に目を付け、さまざまな取り組みを続けてきた高島茂夫社長(65)が、「長崎は尾曲がり猫の地という情報を最初に発信した元祖として、第1回は当社で開催することに決めた」と話す。
高島さんは「取り組みを始めた当初は『猫が観光資源』という話を、ほとんど誰からも信じてもらえない状況だった」と振り返る。
2008年、仲間とともに「日本『長崎ねこ』学会」(現・長崎尾曲がりネコ学会)を立ち上げて「ネコーディネーター」として先頭に立った高島さんは、尾曲がり猫の兄弟キャラクターを作ったり、長男「のんちゃん」の着ぐるみを製作したりするなど、さまざまな普及活動を根気強く展開。数年間にわたる取り組みは全国規模の各種メディアで何度も取り上げられ、情報番組などの出演依頼も数多く受けた。しかし、いずれも一過性のもので大きなムーブメントには至らなかった。
尾曲がり猫の状況に変化が出始めたのは2012年ごろ。長崎で活躍するデザイナーや企業が「尾曲がり猫」を取り上げるケースが増え、キャラクターや商品が急増。次第に「長崎には尾曲がり猫がいる」というイメージが定着する。今年は猫をテーマにしたイベントやグッズなどが全国各地で誕生しており、高島さんは「元祖としてやるなら今しかない」と決意する。
会場はシェアオフィスなどが入居するビルの6階。ビル入り口のエレベター前には学会が所有する尾曲がり猫の写真などが案内表示として張られており、来場者を誘導する。展示品は猫の絵や写真、カレンダー、Tシャツ、筆入れや布製のコースター、缶バッジ、ハンガー、線香立てなどさまざま。
「こんな狭い場所に、これだけ珍しい猫グッズは普通そろわない」と言い切る高島さんは、「第3回を開催するころには、長崎ブリックホール(茂里町)や県立総合体育館(通称=カブトガニ、油木町)でも収容できるか心配」と夢を膨らませる。会場では同社の新商品も展示・販売する。
開催時間は10時~20時。24日まで。