長崎市中心部を1万5000個のランタン（中国ぢょうちん）で彩る「長崎ランタンフェスティバル」が1月29日に開幕した。

見物客で賑わう新地中華街

　1994（平成6）年から毎年行われている同イベントは長崎新地中華街の人たちが行っていた中国の旧正月を祝う行事「春節祭」を起源に規模を拡大したもの。中国色豊かな長崎の冬を彩る一大風物詩として親しまれ、今年で30回目の節目を迎えた。

　昨今の資材高騰の影響で新たなメインオブジェの制作が見送られた今年、メイン会場の湊公園（長崎市新地町）には2017（平成29）年に制作された高さ10メートルの「百鳥」が飾られた。新地中華街と中央公園（長崎市賑町）、浜ん町（浜市アーケード・ベルナード観光通り）、中島川公園、館内町周辺の唐人屋敷エリア、長崎孔子廟（大浦町）などを中心に色鮮やかな中国ランタンが街なかを照らす。

　春節（旧暦の1月1日）に当たる29日、湊公園（新地町）と中央公園で点灯式が行われ、多くの見物客でにぎわった。

　2月1日・8日の14時からは皇帝・皇后のみこしを中心に、総勢約100人が豪華な中国衣装を身にまとってパレードする皇帝パレードを行う。1日の皇帝パレードは、皇帝役にタレントのルー大柴さん、皇后役に長崎国際テレビでリポーターを務める俳優・田中明日実さんが出演。8日は、皇帝役に宝塚歌劇団の飛翠真凜さん、皇后役に俳優・明石純美玲さんが出演する。

　2月2日と9日には江戸時代に唐船の乗組員たちが航海安全の神・媽祖（まそ）を唐寺の媽祖堂に安置する行列の模様を再現した媽祖行列が行われる。2日は長崎孔子廟から中央公園まで、9日は逆区間を練り歩く。このほか、期間中の毎日、龍踊りを行う。

　今年はテレビアニメ「薬屋のひとりごと」とのコラボ企画も実施。新地橋広場（新地町）に「壬氏」と「猫猫」のコラボランタンが登場するほか、スタンプラリーやコラボグッズの販売を行う。

　点灯時間は17時～22時（浜んまち・新地中華街会場は12時～）。2月12日まで。