
「第1回長崎市南部7地区対抗のど自慢大会」の決勝戦が3月16日、三和公民館(長崎市布巻町)大ホールで行われる。
長崎市南部7地区(野母崎、三和、香焼、深堀、土井首、高島、伊王島)を盛り上げるため2023年から「七歌祭(ナナフェス)」を開催している同実行委員会が主催する同イベント。七歌祭は2005(平成17)年~2016(平成28)年に毎年行われてきた「五活祭」をルーツに、2019年、「五歌祭(ごかっさい)」として復活。コロナ禍での中断を挟み、2023年にリニューアルして現在の形になっていた。
昨年9月に伊王島町で七歌祭を開催した後に行った打ち上げの場で「高齢者を中心にイベントが周知されていない」などの意見があった。長崎市南部エリアではこれまでも地域を盛り上げようと、それぞれの自治会などで祭りやイベントを開催してきたが、地域間でのつながりが希薄だった。同実行委員会の安達考紀さんは七歌祭が南部7地区の若者が一緒になって地域全体を盛り上げる取り組みだったことから、「自治会も巻き込んで何かできれば」と土井首自治会長の松尾英昭さんらに相談したところ、同地区ではカラオケを楽しめる店が多く、高齢者を中心に教室に通うなど盛り上がりを見せていることを知った。「同じ音楽イベントとして、自治会やこれまで七歌祭を知らなかった人にも参加してもらえるイベントができれば」と開催を決めたという。
土井首地区では15組が応募し、2月2日に地区予選会が行われ、29歳以下のジュニア部門、30歳~65歳のヤング部門、65歳以上のシニア部門のそれぞれの出場者が決まった。ほかの地区でも公募や自治会からの推薦など地区ごとに出場者を選出していた。
イベントでは長崎亭キヨちゃんぽんさんが司会を務め、7地区のファイナリスト21組が熱戦を繰り広げる。ゲストに演歌歌手・大地あきおさんも出演する。
「これまでも地域のイベントなどノウハウなどを伝承する場づくりに力を入れてきた」と話す松尾さん。「地元を盛り上げたいという思いは同じ。南部地区は高齢化率が高く、地域内での人のつながりを持つことは自然災害などいざという時にも役立つ」と期待を込める。安達さんは「若者主導で開催していた七歌祭では地域間の横のつながりを生むきっかけになった。自治会も巻き込んで幅広い世代の人が南部地域の中でつながるきっかけにできれば」と意気込む。
開催時間は13時~17時。入場無料。