福岡市中州川端に10月2日、長崎市、佐世保市、雲仙市が共同経営する食のアンテナショップ「キトラス」がオープンする。
「キトラス」とは「来とらす」をカタカナ表記したもので、長崎弁で「来ていらっしゃる」という丁寧表現。その名の通り、「いつ来ても新鮮な旬の食材や、それを求めるお客さんがたくさん『キトラス』ことを目指して」命名された。
店舗面積は316平方メートル。施設内は飲食、物販、イベント、テイクアウト、観光ツアーデスクの5つのゾーンで構成する。店舗の空間構成、ユニホーム、ロゴやポスターなどのグラフィック全般は長崎市出身のアートディレクター、岡本一宣さんが手がけた。
飲食ゾーンでは、地魚と創作料理の店「雑魚屋」を出店。3市でとれる食材をふんだんに使い、手軽に食べられるランチから仕事帰りのサラリーマンを対象にした居酒屋料理までを提供する。
物販ゾーンでは、雲仙牛や茂木ビワ、温州ミカン、江戸時代にオランダから長崎へ伝わったというアスパラガス、豊富な魚介類などの生鮮品のほか、かまぼこ、ちくわ、煮干、カステラなどの加工品、日本酒、焼酎、びわ酒、うめ酒など3市の特産品を並べる。3市の四季の食材を詰め合わせた和食オリジナル弁当も手ごろな価格で販売する予定。
テイクアウトゾーンでは、佐世保バーガーや角煮まんじゅう、じゃがちゃんなどをを月替りで販売。10月は「ベーコンエッグバーガー」を生んだビッグマンが提供する佐世保バーガー月間。「元祖ベーコンエッグバーガー」(500円)、「黒豚バーガー」(600円)、「Ryomaバーガー」(550円)などをラインアップ。11月は長崎市から角煮まんじゅうが出店を予定する。
観光ツアーデスクでは、3市のおすすめ観光スポットやツアーなどを紹介。オープン記念として、「長崎・佐世保・雲仙、周遊2日間」の選べるバスツアー3コースを用意する。
長崎の食推進室の中村哲也さんは「3市が共同でアンテナショップを出すのは初めての試み。場所も好立地なので福岡の人たちをはじめ、福岡に訪れる人のスポットになれば長崎を大いにアピールできる。ここを長崎の食の拠点に育てていきたい」と意欲をみせる。
10月2日10時30分からオープニングセレモニー予定、「長崎くんち」名物の龍踊り(じゃおどり)が披露され、川端商店街や博多座にも繰り出す予定。今月16日には雲仙「幻の岳棚田米」の新米無料試食会や野菜市も開く。
営業時間は飲食ゾーンが昼11時~14時30分、夜17時~23時。
物販ゾーンとテイクアウトが10時~20時。
観光ツアーデスクは10時~19時。