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長崎にしか自生しない果実「ゆうこう」を使ったマドレーヌ、長崎で限定販売

「ぜひ食べてみてほしい」と話す野田信治さん

「ぜひ食べてみてほしい」と話す野田信治さん

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 長崎・出島ワーフ内にあるカフェレストラン「アティック」(長崎市出島町)が現在、全国でも長崎市にしか自生しない果実「ゆうこう」を使ったマドレーヌとパウンドケーキを期間限定で販売している。

ゆうこうマドレーヌ

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 「龍馬カプチーノ」を提供する店として観光客に知られる同店。2010年2月に全国紙で紹介され、当時放送中だった大河ドラマ「龍馬伝」人気も手伝い多くの観光客が訪れた。メニューには一切なく客が注文しない限り提供されないが、放送終了から3年以上経過した現在でも観光客を中心に毎日150杯以上のオーダーがあるという。

 「ゆうこう」はミカン科ミカン属の常緑小高木でユズやダイダイと同じ仲間。全国でも長崎市の土井の首地区と外海地区にわずか100本ほどが自生するだけの珍しい果実。店長の野田信治さんは長崎市が進めている地元特産品開発の趣旨に賛同し、伝統かんきつ種「ゆうこう」を使ったスイーツ開発にチャレンジした。しかし思った以上に開発は難航。皮を焼いたり、クッキーに練り込んでみたり、果肉をバーナーで炙(あぶ)ったりと試行錯誤してみたが、形を重視すると味が落ち、味にこだわると形ができない日々が続いた。

 「正直なところ、もう途中で全部投げ出したくなった」と振り返る野田さん。ある日、ふとしたインスピレーションから生地の中に生の皮と果汁を練り込み、焼き上げてからジャムにしたものを上にのせてみたところ、おいしいマドレーヌが出来上がった。「引き受けた以上、できなかったとは口が裂けても言いたくなかった。おいしいものができてホッとした」とも。同時に開発したパウンドケーキも提供する。

 マドレーヌは1個150円、パウンドケーキは1本1,000円。提供期間は2月28日まで。

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