「長崎パーキンソン病患者と家族と支援者の会」発足へ

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 長崎県総合福祉センター(長崎市茂里町)で8月29日、「長崎パーキンソン病患者と家族と支援者の会」設立総会が開かれる。

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 パーキンソン病は脳内のドーパミンが不足し、アセチルコリンが相対的に増加することによる進行性の疾患。日本では難病(特定疾患)に指定されており、高齢になるほど患者の割合が増える。症状は手足が震えたり、曲げ伸ばしが固くなったり、歩行が小刻みになるなど、人によりさまざまな全身症状が見られる。進行性だが、いつ症状が始まったのか本人も気づかないことが多い。

 同会設立準備委員会の高島茂夫会長は2011年、よくつまずくようになり、打撲等により病院で診察したところ、パーキンソン病と診断された。「最初は加齢によるものと思っていた。まさか自分が発症するとは思わなかった」と振り返る。高島さんの症状は少しずつ進行し、最近では方向転換がスムーズにいかなかったり、歩行するのにも従来の何倍もの時間がかかったりするようになった。

 高島さんは「現時点で画期的な治療法というのはまだ確立していない上に、毎日不安と葛藤しながらも症状は少しずつ進行する。しかもパーキンソン病の実体が一般にはあまり知られていないし、患者の気持ちは同じ患者やその家族、支援者でないとなかなか共有できない。病気のことを広く一般に知ってもらうことと、患者やその家族、支援者の交流や最新の医療情報の受け皿として会の発足を呼び掛けた」と説明する。

 11時受け付け開始。12時~12時40分、設立総会。13時から京都大学iPS細胞研究所の高橋淳教授を講師に招き、「iPS細胞を用いたパーキンソン病治療に向けて」と題して基調講演が行われる(15時終演予定)。同研究所では神経難病に対するiPS細胞を用いた細胞移植療法の開発を目指しており、主な対象疾患はパーキンソン病という。

 入場料は特に設けられていないが、「可能な範囲での寄付をお願いします」と高島さん。

 同会の年会費は正会員1世帯(患者、家族、支援者)当たり3,000円。個人賛助会員は1口当たり3,000円(法人は1万円、口数制限なし)。

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