日本・アジア青少年サイエンス交流事業「さくらサイエンスプラン」の一環として日本に招いたインドの高校生19人が3月8日~15日、長崎を訪問した。
科学技術振興機構が、未来を担う青少年が科学技術の分野で交流を深めることを目的に、アジアを中心とする地域から優秀な青少年を日本に短期間招いている同事業。今回の訪問は、世界中でIT人材需要の高まりがあることを見据えて情報系学部を新設予定の長崎大学が対象として選出されたことで実現した。
日本の学生を代表し案内役を務めた同大学水産学部3年の猪立山諒さんは「インドで長崎といえば原爆のイメージが強いが、原爆のだけでなくさまざまな側面から長崎を知ってもらいたい。長崎が両国の架け橋となり、海外の玄関口としての役割を果たす事ができれば」と話す。
インド人高校生の一行は10日、同大学で行われた海外向けビジネスプランを競うイベントに参加。会場でスピーチを行い、日本の学生らと交流した。11日は情報系新学部の説明を受け、興味深そうに話を聞いたという。一行はその後、県内の施設や観光地を巡り、15日に福岡空港から帰国の途についた。
説明を行った同学工学部の小林透教授は「東アジア地域の中心に位置するという長崎の地理的特長を生かし、アジアから優秀な学生を集めてITに関する先端技術の教育をすることは、日本はもとより東アジアの発展に大きく貢献できるのでは」と期待を寄せる。