プロレスラー「めんたいキッド」さんが11月22日、くるみ北幼稚園(長崎市横尾)を訪問し、園児らと楽しい触れ合いの時間を設けて交流を深めた。
めんたいキッドさんの所属する九州プロレスは、プロレス団体で世界初となるNPO法人として2008(平成20)年7月6日に行われた「筋肉山笠」の開催で旗揚げされた団体。プロレスの力で九州を元気にしたいとの思いから「九州ば元気にするバイ!!(九州弁で九州を元気にするぞ!の意)」というミッションを掲げている。団体を率いる理事で自身もレスラーとして活躍する筑前りょう太さんの社会貢献を重んじる考えから、設立当初から興行のタイミングに合わせて試合会場に足を運ぶことが難しい小さな子どもや高齢者、障がい者に向けて施設に無料で訪問する活動行い、訪問はこの活動の一環。年間約150施設を慰問してパフォーマンスやスキンシップなどのコミュニケーションを通して元気を届けているといい、今年11月には通算1500回を達成している。
「めんたい!めんたい!」の手拍子に合わせて登場しためんたいキッドさんに、はじめは泣き出す園児もいたが、自己紹介の後に服を脱ぎ、試合時のコスチュームに着替えると筋肉隆々の肉体に子どもたちからは歓声が上がった。プロレスがどのようなものなのかといった説明しためんたいキッドは、園児らと触れ合うため音楽に合わせてオリジナルの「筋肉体操」を披露した後、園児らと一緒に体操をすると、泣いていた園児らも次第に笑顔をみせた。先生との腕立て伏せや相撲対決で会場が笑いに包まれ、最後にクラスごとに分かれて記念撮影をすると、進んでハイタッチをしてくる子も現れるなど終始和やかな雰囲気で触れ合いの時間を過ごした。
初めてプロレスラーを目にした園児からは「プロレスとボクシングってどう違うの」といった疑問の声が上がり、優しく答える一幕も。終了後には園児から「また会いたい」という声も上がった。
訪問後、「ノリが良い先生と一緒に楽しく出来た。プロレスを知らない子どもがほとんどの中マスクマンだとヒーロー感覚で見てくれる。子どもたちがプロレスをヒーローの延長で見てもらえるので、知ってもらうきっかけになってもらえれば」と笑顔を見せるめんたいキッドさん。プロレスラーを園に招いてイベントを行ったのは初めての試みだったという同幼稚園園長の上野修さんは「子どもたちがすごく喜んでいっぱいの笑顔を見ることができてうれしかった」と話し、「プロレスを知るいい機会にもなったのではないか。イベントがきっかけで子どもたちがいろんなことに興味を持ってもらえるとうれしい」と笑顔を見せた。
12月1日に長崎市内で開催されるプロレス興行「長崎ば元気にするばい!」を前に行われた今回の訪問。試合は長崎市平和会館ホール(平野町)で14時から。入場無料。