名物の「12段ソフトクリーム」販売で知られる「お好み焼マツダ」(長崎市城山町)が3月16日~20日、5代目店主の榊英憲さんが店を引き継ぎ今年で7年目を迎えることを記念して「お客様感謝祭」を行う。
五島出身の榊さんは高齢で店を畳もうとしていた先代店主に知り合いを通じて紹介され、病気の療養をしながら続けられることから店を継ぐことを決意。2017(平成29)年12月には看板商品である12段ソフトクリームを製造するソフトクリームマシンが故障。年が明けて約2週間後にはソフトクリームが作れなくなってしまった。開店以来40年以上にわたり修理やメンテナンスを繰り返しながら使い続けてきたが高額な修理代がかかることが判明。「地元民に愛される商品。歴史ある店が次々にのれんを下ろしていくなかで何とか続けていきたい」と2018(平成30)年5月からクラウドファンディングを通じて支援を募ったところ、昔を懐かしんで支援の輪が広がり、目標額はわずかに届かなかったものの、周囲の協力で新しいマシン購入にこぎ着け、同年7月に販売を再開した。
感謝祭期間中、お好み焼き購入者を対象に、注文枚数に応じて12段ソフトクリーム1本か記念ステッカー1枚を進呈する。榊さんは「新型コロナウイルスの影響で学校が休校になり、お年寄りも家に閉じこもるなど閉塞(へいそく)した空気が流れている。鉄板を囲んで楽しい時間を過ごしてもらうことでこの空気を少しでも打破できるきっかけになれば」と話す。
営業時間は11時~20時30分。火曜・第3月曜定休。