長崎市の中島川に架かる観光名所・眼鏡橋で8月16日、ライトペインティングが行われ、新型コロナウイルス感染拡大を受けて尽力している医療従事者へのメッセージが描かれた。主催は長崎東山手洋館活用プロジェクト。
居留地だった東山手地区の洋館を活用しまちづくり活動やイベントの企画・運営を行うことで洋館の魅力を発信し、保存・活用していくことを目的に活動する同団体。プロジェクトの代表を務める井須良麦さんは、会社員として務める傍ら3年ほどこの活動を続けているといい、新型コロナウイルス感染拡大を受け、「長崎県内でも増え続けるコロナウイルスの脅威に最前線で立ち向かい、感染者の治療に当たっている医療従事者にエールを送りたい」とライトペインティングでメッセージを描くイベントを企画した。
8月1日にオランダ坂で実施し、SNSで発信したところ好感触を得たことから「今後もメッセージを送り続けるためにさまざまな場所で実施したい」と、親交のあった磨屋町自治会の関係者に相談。イベントの趣旨に賛同した自治会メンバーの協力を得て眼鏡橋で2回目の実施にこぎ着けた。
イベントでは長崎東山手洋館活用プロジェクトの5人がやり方を指導しながら磨屋町自治会のメンバーがライトペインティングを行い、眼鏡橋の上に「医療従事者の皆さん ありがとう!」の文字が描かれた写真を撮影。すぐにSNSへ投稿した。
磨屋町自治会のメンバーで眼鏡橋での実施に向けて橋渡しをした橋本剛さんは「初めてのライトペインティングに悪戦苦闘する場面もあったが、いい絵がとれた」と笑顔を見せる。
井須さんは「コロナ禍の収束に向けて尽力していただいている一方で、医療従事者やその家族に対して偏見や差別も起こっている。感謝され応援すべき仕事であると多くの方に伝わってほしい」と話し、「今後もメッセージを届けるためにさまざまな地域の方と連携し、イベントを続けていきたい」と意気込む。