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長崎で食料品産業のオンライン商談会 県内生産事業者と県外バイヤーつなぐ

オンライン商談に臨む万月堂の永川さん

オンライン商談に臨む万月堂の永川さん

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 長崎商工会議所(長崎市桜町)で12月25日、「Food EXPO Nagasaki」プレ・オンライン展示商談会が開催された。主催は長崎県食料産業クラスター協議会(長崎県中小企業団体中央会)。

長崎県よろず支援拠点のコーディネーターのサポートを受けながらオンライン商談に臨む万月堂の永川さん(右)

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 新型コロナウイルスの感染拡大を受け対面型の商談会への参加や企業への訪問が困難になっていることから、オンライン上で県外バイヤーとのマッチングを実現しようと企画。同日オープンしたマッチングサイト「ながさきつむぎ」に登録し、商品の魅力を伝えながら販路拡大を目指す県内の食品製造業者約60社の中から3社が参加。来年2月に開催を予定するオンライン展示商談会のプレイベントとして、オンライン会議アプリを通じて亀井通産(熊本県熊本市)のバイヤーと20分ずつ商談を行った。

 始めに商談を行った万月堂(長崎市愛宕)の永川豊子さんはスタッフのサポートを受けながら会場のパソコンからオンラインで商談。ふるさと納税の返礼品として「バイヤーから好評を得ている」という看板商品「桃かすてら」と長崎港が「鶴の港」と呼ばれることから命名した「舞鶴もなか」のセットについて商品説明や包装について意見交換を行った。

 永川さんは「昨年10月に鍛冶屋町店をオープンした直後のタイミングで新型コロナウイルスが感染拡大したことで、年配を中心にお客さまが来店しづらくなった。元々店頭販売中心だったが、今後は販路拡大とも考えなくては、という思いで参加を決めた」と話す。初めてのオンライン商談だったことから、「店を出る前から緊張して会場に足を運んだ。一度対面で話したことのあるバイヤーさんだったことや会場でのサポートもあり、スムーズに商談を進めることができた」と笑顔を見せる永川さん。「コロナ禍で今をどうするか精いっぱいだが、販路を広げるきっかけになれば」と期待を込める。

 この後、五三焼カステラなどを展開する須崎屋(島原市有家町)と、そうめんなどを展開する小林甚製麺(島原市西有家町)の担当者も、それぞれ自社のパソコンからオンライン会議アプリを通じて商談を行った。

 マッチングサイトの運営を行うマルクスインターナショナルの伊藤庸輔さんは「コロナ禍を受けて商談や展示販売の場を失った事業者が数多くある。プレイベントでは3社共、順調に商談が進み、オンラインを通じた商談にも慣れてもらう機会にもなったのでは」と手応えを感じていると言い、「オンラインを通じた販路拡大にはハードルが高いと感じている事業者も多い。しっかりサポートして、事業者がサイトを活用し自走していける体制を作り上げていきたい」と意気込む。

 マッチングサイト「ながさきつむぎ」では現在も、登録事業者を募集している。手数料無料。対象は県内の事業者と全国のバイヤー。事業者は長崎県産の生鮮品や原材料を使用、または県内で加工された完成品がある中小企業・小規模事業者で、バイヤーからの問い合わせや商談に対応できることが条件となる。

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