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出島・長崎県美術館でファッション・デザイン展 長崎テーマのコレクションを先行展示

会場の様子

会場の様子

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 長崎県美術館(長崎市出島町)の運河ギャラリーで12月23日から長崎をテーマとするファッション・デザイン展「writtenafterwards 12th collection 合掌 -Hidden Archives」が始まる。

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 長崎県が取り組む、長崎県出身で訴求力のあるクリエーターと地域や参加者が継続して交流する活動を行うことで関係人口の創出・拡大を目指す「若者が輝く!文化芸術による地域ブランディング事業」の一環。幼少期を長崎県で過ごしたファッションデザイナー・山縣良和さんの作品展示や講演会などを行う。

 山縣さんは2005(平成17)年、セントラル・セント・マーチンズ美術大学を卒業し、2007(平成19)年4月に自身のブランドとなる「writtenafterwards(リトゥンアフターワーズ)」を設立。2008(平成20)年にファッション表現の実験と学びの場として「ここのがっこう」を主宰するほか、2018(平成30)年からは東京藝術大学の講師を務める。2019年にはThe Business of Fashionが主催するBOF 500に選出。2021年には第 39 回毎日ファッション大賞 鯨岡阿美子賞を受けるなど多方面で活躍している。

 会場では3月16日に国立新美術館で発表したインスタレーション「合掌」の続編となるコレクションの一部を展示。来年東京で発表を予定する同コレクションは、山縣さんが新型コロナウイルスの感染拡大を受けてプロジェクトの延期や中止が相次いだことから取り組んだもの。さまざまな外来文化を受け入れてきた長崎の歴史に向き合うとともにファッションの歴史や服の素材が作られる過程をひもといたことがきっかけで関心を持った「合掌造り」の家屋における「生産と分解の循環」の仕組みに着想を得たという。このほか長崎県五島列島とタッグを組んだアートピースの展示も行われる。

 24日には活水女子大学デザイン学科の学生を対象としたワークショップと講演会が行われる。講演会では「長崎から考える、平和と装いについて」をテーマにファッションブランド「writtenafterwards」のこれまでの歩みと、長崎からはじまる”平和と装い”のプロジェクトについてトークが行われる。

 25日にはオンラインパネルディスカッションを予定する。「長崎における新たな物語とその創造性」「長崎とファッション─日本の近代化と洋装化」「五島列島のいまとこれから─あたらしい島の物語にむけて」の3部に分けて山縣さんが各分野の専門家とそれぞれ1時間のディスカッションを行う。

 開催時間は10時から20時。講演会参加とオンラインパネルディスカッション視聴の希望者は長崎県ホームページで受け付ける。12月26日まで。

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