2月18日に開通予定の西彼杵道路・時津工区(日並IC~時津IC)で2月2日、合同防災訓練が行われた。
同道は長崎県が長崎市から西彼杵半島を経て佐世保市までを1時間以内で結ぶことを目指して整備を進めている全長約46キロの高規格道路。時津工区は南端の3.4キロの区間で、幅員10.5メートル、2車線(片側1車線)、通行料無料の自動車専用道路として工事が進められている。時津ICは県が管理する臨港道路畝刈時津線に接続し、川平有料道路にも連絡。将来的には別途計画されている長崎南北幹線道路が接続し、長崎市茂里町まで延伸が予定されている。
県によると、同区間が開通すると並走する国道206号線の渋滞ポイントとなっている左底交差点や時津町交差点などを迂回(うかい)できることから、現在の1日当たり4万4000台の交通量のうち1万台以上が流入することを想定。時津町中心部の渋滞緩和が期待できるとともに所要時間を7分ほど短縮できる見込みという。同区間では1728メートルの時津トンネルが区間の半分以上を占めることから、開通を前に関係省庁が参加して合同防災訓練を行った。
消防と警察、県から26人が参加した訓練では、時津トンネル内で追突事故が発生したことを想定。事故後に追突車両から火災が発生したことを発煙筒で再現した。通報を受けて駆けつけた警察官が交通規制を実施。トンネル内のジェットファンを作動させて強制排気を行うと同時に消防による消火活動や避難誘導を行い、緊急対応措置の連携を確認した。
県担当者は「万が一に備えて訓練を実施した。反省点などを洗い出して今後の道路運営に生かしたい」と話し、「事故が発生した際は落ち着いて通報してほしい」と呼びかける。