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東高の写真部生徒、長崎港で航路護岸撤去工事見学 写真展に向け撮影

クレーンのオペレーター室でシャッターを切る渡部さん

クレーンのオペレーター室でシャッターを切る渡部さん

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 長崎東高校(長崎市立山5)の写真部の生徒が11月1日、長崎港で行なわれている航路護岸撤去工事の見学会に参加した。

集合写真

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 同校写真部は昨年3月、諫早市で行われた写真展「高校生がみた土木の世界」に出展。写真展は建設業に対する関心や理解を高め、建設業の人材確保につなげることを目指し、長崎建設新聞、佐賀建設新聞、大分建設新聞が、九州地方整備局の各事務所などの協力を得て進めている「青春BUILDプロジェクト」の一環で行っているもの。長崎県内では同校とともに諫早高校(諫早市)、大村高校(大村市)の写真部が合同で主催した。見学会は工事を管轄する国土交通省九州地方整備局の協力で実現した。

 国土交通省では県内の離島を結ぶ高速船やフェリーをはじめ、国内外から大型クルーズ船が出入りする長崎港で船舶が安全にすれ違うための航路整備を行っている。工事では女神大橋の建設のために拡張した護岸の一部を撤去し、航路の拡張を目指す。陸地側は来年度中に道路公園として再整備する計画。

 参加した同校2年の渡部光さんは、昨年行ったしゅんせつ工事の見学会に続いて2度目の参加。当日は7時30分に常盤埠頭(ふとう)で国土交通省の尾田忠さんらから港の役割について説明を受けた後、顧問の黒田佳孝さんと警戒船で長崎港口に架かる女神大橋の近くで作業を行う岩崎海事(天草市)所有の起重機船「岩崎丸」へと向かった。岩崎丸は300トンまでつり上げ可能なクレーンを備え、土砂をつかむバケットも装着できる。

 渡部さんらはクレーン船で護岸に設置されていたコンクリートブロックの撤去作業を見学。クレーンのフックが海面近くに降ろされると潜水士がブロックのつり金にフックを取り付け、オペレーターがクレーンのワイヤーを巻き上げると水しぶきとともにコンクリートブロックが海面に姿を表した。クレーンを旋回させ、船上にコンクリートブロックを下ろすと作業員が手際よくフックを外して次の作業の準備を進めた。

 クレーンのオペレーター室から作業を見守る渡部さん。オペレーターの岩崎裕矢さんが潜水士とやり取りする様子や1つ20トンから30トンほどあるコンクリートブロックをつり上げる様子にカメラを向け、ここぞとばかりにシャッターを切った。

 渡部さんは昨年の見学会にも参加していることから、「昨年以上に土木の仕事に興味を持つことができた。工事の知識を持って撮ったので、いい写真が撮れたのでは」と振り返る。

 渡部さんが撮った写真は来年2月~3月に国土交通省九州地方整備局(福岡市)で開催する写真展のほか、長崎での土木写真展への出展も予定する。

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