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長崎居留地でメタ観光ワークショップ 地域の魅力再発見と地図拡充目指す

ワークショップの様子

ワークショップの様子

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 「長崎居留地メタ観光ワークショップ」が11月24日、大浦地区ふれあいセンター(長崎市東山手町)で開催された。主催はゼンリン(福岡県北九州市)。

集合写真

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 同社が運営するまち歩きアプリ「STLOCAL(ストローカル)」は、同社が1960(昭和35)年から集めてきた地域情報を生かし、「20代・30代のひとり旅」をテーマにスマートフォンだけで、旅の計画から公共交通・観光施設・体験アクティビティーの電子チケット購入までができる観光型MaaSアプリとして昨年春に配信開始。現在、長崎市と佐世保市、五島市の情報を掲載している。

 多くの魅力的な観光資源がある長崎居留地で地域視点から新たな魅力を発見・発掘しようと開いた同イベント。そのエリアに暮らす地元の市民に参加してもらうことで地元ならではの視点やアイデアを元に、その魅力を再発見すると同時に地図の拡充につなげる初の取り組みとなる。

 当日は3つのグループに分かれて地域の文化的資源や魅力など目に見えない価値をさまざまな角度で捉え、可視化して楽しむメタ観光の手法を取り入れたワークショップを行った。参加者はそれぞれが感じている長崎居留地の魅力を定番の観光名所と隠れスポットに分けて付箋に書き出し、ピックアップ。その魅力がどのようなテーマにひもづくものかを考察し、グループのメンバーを入れ替えながらブラッシュアップして各グループで選んだ2つのテーマを発表した。

 最初のグループは、「空中散歩」「発祥」をテーマに港町・長崎を一望する南山手の道や江戸時代に唯一の貿易港で開港後も居留地が設置されたことから、同エリアがさまざまな「発祥の地」となっていることを挙げた。2つ目のグループは、「イルミネーション・夜景」「印象的な風景」をピックアップ。最後のグループでは、折り紙名人がいるタバコ店など「人物」とノスタルジックな雰囲気漂うスポットがいくつもあることから、「昭和歌謡を感じる風景」を挙げた。

 「これまでスタッフが実際に現地を訪れることで足で稼いできた地図情報を、これからは市民で一緒に作り上げていく新たな取り組みの第1弾として、長崎居留地エリアでイベントの開催に踏み切った」と話すゼンリンの藤尾秀樹さん。ワークショップでピックアップされた情報はまち歩きアプリにも順次、実装していく予定。「観光地でないところにもメタ情報にひもづいた紹介手法を取り入れることで文脈をつけ、地域をさらに魅力的なものにできる。アプリは現在、長崎県内3エリアの情報だけだが、観光スポットを点で広げていくことで、さらなる拡充を図っていきたい」と意気込む。

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