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ひぐちグループが「食」通じた被災地支援 北陸の地酒味わうイベントも

来店を呼びかける川野副店長

来店を呼びかける川野副店長

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 「食」を通じて令和6年能登半島地震の復興支援につなげる取り組みを現在、「HIGUCHI GROUP」(時津町左底郷)が経営する飲食店3店で行っている。

イベントで提供予定の石川県の地酒

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 「地産地消の考えの下、長崎の料理と食材に力を入れ、食に携わる生産者などとのつながりを大切に『食』の発信を行ってきた」という同社。「大衆割烹(かっぽう)樋口築町店」(長崎市築町)では酒造りに携わる杜氏などを招いて各地の地酒と料理を楽しむイベントなどを定期的に開いてきた。

 震災では石川県輪島市や珠洲市など奥能登エリアにある酒蔵が甚大な被害を受けていることから、「支援につながる取り組みをしたい」と北陸地方の酒を仕入れて店で提供し、売り上げの一部を寄付する。提供するのは「大衆割烹樋口築町店」、「さいさき屋築町店」(築町)、「博多さいさきや」(福岡市博多区)の3店舗で、北陸地方の16の酒造から19種類を取り寄せて順次提供する。

 大衆割烹樋口築町店では1月17日、2銘柄の提供をスタート。店長の山下潤さんは「これまで取り扱いのなかった銘柄も多いが、震災の影響で物流が不安定となっていることから完売しても次の入荷が見通せない状況」と話す。

 2月2日には、地元・長崎でどぶろくを醸すとともに日本の酒「国酒(こくしゅ)」のプロとして食と文化を発信する「でじま芳扇堂」(出島町)店主の日向勇人さんを招き、「北陸の地酒と長崎の素材を共に味わうイベント」を企画。長崎の素材を使い、石川県の郷土料理や名物料理を当日限りの限定メニューとして提供。日向さんが東北地方の酒蔵とつながりがあることから、当日はカウンターに立ち、各銘柄のストーリーなどを聞きながら地酒と料理を味わうことができるようにする。

 ひぐちグループ52店では3月31日まで、災害義援金の募金も受け付ける。石川県災害義援金配分委員会が配分基準などを決め、市町を通じて被災者に届ける。

 山下さんは「わずかながらの活動だが、取り組みが支援になれば」と意気込む。

 2月2日のイベントは17時と19時30分から。事前予約制で、定員は各回14人。申し込みは大衆割烹樋口築町店で受け付ける。受付時間は、9時~11時、15時~17時。

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