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歌手・竹本孝之さんらが長崎の支援者を「あいさつ回り」-「じげもんライブ」協賛のお礼で

杉永かまぼこ本社で。左から杉永社長、松尾さん、竜眼王、竹本さん、杉ちゃん、草野さん

杉永かまぼこ本社で。左から杉永社長、松尾さん、竜眼王、竹本さん、杉ちゃん、草野さん

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 長崎市出身の歌手・竹本孝之さんが8月5日、「じげもんライブ in 東京」(開催地・東京都渋谷区)協賛に対する返礼を出演者らに呼び掛け、長崎市内の支援者を巡回訪問した。

坪口哲明さん(右)と松尾さん

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 今年6月に長崎県出身の歌手8人が出演した同ライブ。タイトルの「じげもん」とは長崎弁で地元出身者の意味。竹本さん、松尾貴臣さん(長崎市出身)、草野仁さん(大村市出身)の3人は午前9時、「杉永かまぼこ」(長崎市幸町)に社長の杉永清悟さんを訪ねた。出演者全員で寄せ書きしたサイン色紙を手渡し深々と頭を下げる3人に、「せっかくだから工場見学しませんか?」と促す杉永さん。里帰りしたばかりの3人の訪問者は、杉永さんに案内されて大喜びで工場へと向かった。

 衛生服に着替えた一行は、「ちくわ」が整然と製造されていく様子を目の当たりにして「すごい」を連発。草野さんは「まるで社会科見学みたい」と興奮気味に製造ラインを見つめていた。見学後は作りたての「ちくわ」や「揚げかまぼこ」の試食に舌鼓を打ち、同社のマスコットキャラクター「杉ちゃん」や長崎かんぼこ王国の「竜眼王」と記念撮影も行った。「実は着ぐるみの中身は全員管理職」と杉永さんが明かすと、竹本さんが「大変ですね」と着ぐるみを気遣う一幕も。杉永さんは「皆さんが地元を愛して歌っていることがとてもよく伝わった。ぜひこれからも支援していきたい」とほほ笑む。

 同社を後にした3人は「坪口歯科医院」(岩川町)へ移動。歯科医師の坪口哲明さんと松尾さんは小中学校を通じての同級生。幼なじみの2人はざっくばらんな思い出話を交わし、同行した竹本さんや草野さんも笑いの渦に加わった。別れ際、「これからも応援するから頑張れよ」と哲明さんが差し出した右手に、松尾さんは固い握手で応えた。

 続いて、「長崎個別指導予備校」(岩川町)を訪問。「こんにちは」と竹本さんが元気よく声を掛けると、医歯薬系大学進学主任の荒木俊伸さんが「わざわざありがとうございます」と興奮気味に応対した。談話の中で荒木さんがギターのコレクターであることを知った竹本さんらは「マジですか」と興奮。「よかったら弾いてみますか?」と次々に差し出されたギターを舐(な)めるように隅々まで見回す3人のミュージシャン。授業開始前の予備校はプロのミュージシャンが爪弾くギターの音色と、つかの間の音楽談義に花を咲かせた。

 同校を後にした一行は、「ビストロ ボルドー」(万屋町)で川田金太郎さん(雲仙市国見町在住)、上奥まいこさん(長崎市出身)と合流。ライブの協賛者で、ともに飲食店を経営する「コバチ」(鍛冶屋町)店主の辻竜太さんと「酒菜屋ながれ」(万屋町)店主の川路俊樹さんも駆け付けた。「わざわざ来ていただきありがとうございます」と竹本さんらが謝意を伝えると、辻さんと川路さんはサイン色紙をうれしそうに受け取り上奥さんらと記念撮影をした後、出演者らと固い握手を交わして名残惜しそうに同店を後にした。

 「ビストロ ボルドー」で昼食を済ませた一行は、長崎滞在中に訪問スケジュールをこなすため「竹本チーム」と「川田チーム」に別れてあいさつ回りを続行。竹本さんと松尾さんは「ソフトバンクサイト新戸町」(新戸町)などを訪れた。同店には草野さんと同じ大村市出身のタナカハルナさんや川田さんなど「じげもんシンガー」のCDがずらりと並び、店内に流れるBGMも「じげもん」という徹底ぶり。出迎えた山本和孝部長は「うちの社長と草野さんのお父さんとの交流が支援のきっかけ。それが『じげもんシンガー』への支援に広がった」と振り返る。事務所の奥から女性店員が「昔からファンだったんです」と竹本さんに声を掛けると、竹本さんは歩み寄り両手を差し出してガッチリと握手。女性は満面の笑みを浮かべた。

 一行は「植木博路法律事務所」(万才町)、「高尾歯科医院」(中町)など、長崎市内を中心に予定した協賛者らへの訪問スケジュールをこなした。竹本さんは「ライブは70カ所以上からいただいた協賛があってこそ成功させることができた。本当にありがたい」と話す。「フェイスブックなど昔では考えられなかったネットの力に助けられたことは事実。しかし、実際に足を運んでこそ次につながるということを後輩たちに身をもって伝えたかった。長崎滞在中に出演者が協力して協賛をいただいた全ての方にあいさつする予定」とも。

 竹本さんは取材終了後、「50歳前後に達した俺たち世代にいつまでも頼っていては後輩たちの将来がない。俺のやり方を参考にしながら次は貴臣(松尾さん)たちの世代が中心となって進める番だ。貴臣たちの次は仁(草野さん)たちの世代にリレーされてこそ本物になっていく。支えてくださる人たちを大事にできなければ消えていくしかない。1人ではできないことを力を合わせて取り組む『じげもんシンガー』の試みはまだまだ始まったばかり。支援者の皆さんには本当にまだまだ未熟な後輩たちだが、どうか温かい目で育てていただきたい」と呼び掛けた。

 竹本さんは8月10日、さだまさしさんらが出演する稲佐山野外ステージでのチャリティーコンサート「2014長崎から東北へ」に出演。川田さん、上奥さん、草野さんも開演前の前座に立ち、詰め掛けた観衆を前に持ち歌を披露する予定。

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