NBC・長崎放送(長崎市上町)のアナウンサー・村山仁志さんが昨年7月に刊行した小説「午前0時のラジオ局」(PHP文芸文庫)の第2巻が1月8日、発売された。
タイトルは「夏服少女からの伝言」。ようやく慣れてきたラジオ局の新米アナウンサー・鴨川優に夏服の女子高生が笑顔で手を振るが、同じ少女が2度目に会った時は優に「人殺し」とにらみ付けてきたり、西洋人の少女の幽霊が出没するといううわさが流れるラジオ局の建物には切ない物語が秘められていたりという内容が展開する。第1作に引き続き、午前0時に始まるラジオ番組のスタッフとリスナーが織りなす、ちょっと不思議ながら心温まる物語。
「私は全国的には無名だが、長崎県内でよく売れたことや本を気に入ってくださった全国各地の書店員さんたちに応援していただいたおかげで1巻は増刷、2巻まで刊行させてもらえた。本当にありがたい」と村山さん。
小説刊行がきっかけとなり、NBCラジオでは連続ミニラジオドラマを企画。村山さんがラジオドラマの脚本をオリジナルで書き下ろし、昨年12月15日から数日間にわたり「午前0時のラジオ局(ラジオ版)佳澄のひとり語り」として6話を放送した。同番組は現在、ホームページやポッドキャストで聞くことができる。1月18日24時からは特別番組「午前0時のラジオ局」を放送する予定。作品内のラジオ番組「ミッドナイト☆レディオステーション」を再現する30分番組で、村山さんもゲストとして登場する。
「NBCラジオのスタッフから『やってみたい』という声が上がって実現した企画。まさに午前0時の放送なので、ぜひ聞いてもらえれば」とも。