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長崎の老舗栗まんじゅう店が解体・新築へ-仮店舗限定商品発売

「びっ栗まんじゅう」(5,000円)を持つ田中耕太郎社長(左)と妻の麻寿美さん

「びっ栗まんじゅう」(5,000円)を持つ田中耕太郎社長(左)と妻の麻寿美さん

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 長崎歴史文化博物館近くにある老舗栗(くり)まんじゅう店「田中旭栄堂」(長崎市上町、TEL 095-822-6307)が1月9日、従来の店舗を解体・新築するため仮店舗での営業を始めた。

解体される予定の旧店舗

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 1898(明治31)年、老舗カステラ店で修業したカステラ職人・田中素郎市さんが創業した同店。「栗まんじゅう専門店」という業態は全国的にも珍しいという。4代目の田中耕太郎社長(44)は「節句などのお祝いや贈答、返礼用として長年かわいがってもらっている。お客さまの多くが地元の人たち。こちらが代々続いてきたように、お客さまの多くも代々通っていただいている方も少なくない」とほほ笑む。

 解体される旧店舗は、先代の社長が生まれた時には現存していたという。「詳しくは分からないが、少なくとも80年はたっていると思われる。増改築を繰り返してきたことや、老朽化などでいろいろな問題があり、将来5代目に渡せるかどうかということも気になる。とても愛着ある建物だが、思い切って建て替えることに決めた」と田中社長。工事中は現在地より50メートルほど長崎駅寄りに設けた仮店舗で営業する。

 仮店舗オープンを記念して「きなこもちの栗まんじゅう」(100円)を発売。餡(あん)にきなこを練り込んだ独特の味わいが特長。「当店で一番小さい栗まんじゅう(141円)でも人によってはちょっと多い。仮店舗限定だが、一回り小さいサイズで新しい味に挑戦してみた」と力を込める。店内で1,000円以上購入した客には同商品1個を進呈する。

 「少子高齢化の進行に伴って、和菓子店を取り巻く環境も徐々に変化している。新店舗は伝統の雰囲気も残しながら新しい感覚を取り入れて、お客さまの記憶に長く残るような店にしたい。今年の秋に完成予定だが、何とか長崎くんちに間に合ってくれれば」とも。

 営業時間は9時~18時30分。

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