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リンガーハット、創業の地で新スタイル店舗-九州初登場

レジの横にあるショーケースから好みの具材を取ってレジに持ち込む

レジの横にあるショーケースから好みの具材を取ってレジに持ち込む

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 リンガーハット(本店=長崎市鍛冶屋町、本社=東京都品川区)は7月18日、新しいスタイルの注文方式を採用した「長崎かじや町店」(鍛冶屋町、TEL 095-816-3311)をオープンした。

人気食材の「スルメイカ」(450円)

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 長崎市鍛冶屋町は同社創業の地。1962(昭和37)年創業の「浜勝本店」は、50年以上たった今でも同店の目の前で本店として営業を続けている。

 新しい注文方式は「myちゃんぽん」と呼ばれる。昨年末に神奈川県横浜市内の店舗で初めて導入し全国で2店舗目、九州では初めての試み。店舗面積は約44坪で、50席を用意する。

 通常、客は座席で注文し料理が運ばれて来るが、ここでは独自のセルフサービス方式を採用。客は注文の前にショーケースから生の食材を取り出し、レジで選んだ食材を渡しながらベースとなる料理(ちゃんぽんや皿うどんなど)の種類を決めて注文。その場で会計を済ませると番号が付いた「コールベル」が手渡される。ベルを持参して席に着き、ベルが鳴ったら出来上がった料理を受け取りに行く。厨房の一部はガラス張りで見えるようになっているため、自分が注文した食材がどのように調理されているかを見ることができる。

 店長の藤崎誠司さん(33)は佐賀県有田町出身。大分の大学に進学し、リンガーハットでアルバイトを始めた。「こんなに楽しくて面白い仕事はほかにはない」と感じ、学業よりアルバイトを選んで大学を中退。その後、正社員として採用され、さまざまな店舗を経験する。「働き始めて15年ほどになるが、経験したどの店も全て違う。今でも仕事への興味は尽きない」と同店店長に自ら立候補したという。

 「外食のスタイルが大きく変わり、今回の出店は『創業の地』という社運を懸けた大きなチャレンジ。普通の店長では商品開発や食材の調達などの会議に参加することはまずない。それだけ責任は重いが、これほどやりがいがあるチャンスは自分の人生の中で二度とないかもしれない。店長ではなく『俺は店主なんだ』という不退転の覚悟で立候補した」と振り返る。

 スタッフは地元で採用され研修を受けてきた人たち。しかし、研修する側にもあまり前例がなく互いが手探り状態。研修を受けるスタッフからも調理方法や店舗運営などについて活発な意見が出され、自分たちも新しい事業に参加しているという意識が高かったという。「創業の地ということもあるが、スタッフの意識の高さに驚かされる。オープンが予定より遅れ、採用からかなり待たされた人もいる。それなのに誰一人辞めていない。このスタッフを心から尊敬している」と藤崎さん。

 食材は店頭のショーケースに並んだ魚介類や野菜などを中心に約20種類(150円~)をそろえる。黒豚(350円)、ウチワエビ、アカアシエビ、ヤリイカ、スルメイカ、ズワイガニ、角煮(いずれも450円)なども用意。トッピングの一例では、「みそちゃんぽん」に「野菜オールスター」「海鮮オールスター」「黒豚」の3つの食材を組み合わせた価格は1,544円(税込み)となる。食材は今後も季節に合わせて入れ替えていく。

 藤崎さんは「自分よりはるかに優れたスタッフに恵まれて本当に幸せ。みんなで『脱マニュアル』の店として育てていくので、ぜひ立ち寄ってほしい」と来店を呼び掛ける。

 営業時間は11時~24時。

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