メルカつきまち(築町)で2月10日、「~長崎市民が選ぶ市民活動表彰~ランタナ大賞2018」の公開プレゼンテーション審査会と表彰式が行われ、漂着ゴミの回収・調査から海の環境問題解決に取り組む「ながさき海援隊」が選出された。
同賞は、長崎市市民活動表彰実行委員会が市民・企業・行政と連携し、公益的な活動の充実と発展へのきっかけづくりになることを目指して、市内のNPOなど市民活動団体を表彰するもの。長崎市市民活動センターの利用登録団体を対象に同市内での過去1年間の活動を市民活動団体同士での推薦結果に基づく1次選考を行い、公開プレゼンで審査員による審査と来場者投票を経て毎年大賞が決められる。
今年は22団体が応募し、公開プレゼンでは一次選考を通過した8団体が活動をPRした。団体の活動内容は、観光や景観を通したまちづくりから、動物愛護、平和活動から障害者支援や在宅医療支援など多岐にわたる。
大賞を受賞した「ながさき海援隊」は同大水産学部有志の活動として始まり、2014年に全学サークルとして設立された同大環境系ボランティアサークル。漂着ゴミの清掃と調査を行うことで現状を広く知ってもらおうと活動を行っている。
同団体は毎月1回ペースで長崎市を中心に漂着ゴミの清掃活動を行っている。日本の漂着ゴミの発生源はアジア諸国が多いと感じている人も多いが実際には日本のものが多く、活動を知ってもらうことで身近なゴミ問題にもつながっているという。
同団体の代表を務める山園大輝さんは「全学サークルになってようやく30人規模で定着したサークル。昨年は公益財団法人県民ボランティア振興基金による平成30年度ボランティア活動奨励賞にも選ばれるなど、活動が周知されるようになってきた」と話し、「活動を通してさまざまな団体ともつながりができたことで、ESDによる小学生への出前授業やワークショップの開催にもつながっている。今後はゴミ調査により力を入れ、定点観測や季節ごとの変化など研究をより深めていければ」と意気込む。
ランタナ大賞の公開プレゼンテーションを行った同学の瓜生信汰朗さんは「プレゼンを通して思いを伝える機会になった。清掃を通して地域の活性化に取り組んでいるが、『みんなでゴミ拾いしよう』ではなく、プレゼンを聞いた方が自分に何ができるか考えて一歩踏み出すきっかけになれば」とほほ笑む。