長崎市各地の河川で現在、初夏の風物詩ホタルが訪れる人の目を楽しませている。
長崎市では5月14日から、ホタル観察情報の公開を始めた。市内各地の河川にはゲンジボタル、ヘイケボタル、ヒメボタルの3種類のホタルが生息していることから、ホタルやその生息環境を観察することで市民に環境保全への関心を持ってもらおうと、1996(平成8)年から毎年この時期に行っている。
市内16の河川では現在、近隣住民協力の下定点観測を行い、3分間で視野に入った数を毎週火曜と金曜に発表している。
琴海戸根町の戸根川にかかる大井手橋周辺ではこの日、ホタルの作り出すイルミネーションをのんびりと鑑賞したり、写真に収めたりする人の姿が見られた。市内中心部から訪れたという男性はホタルの姿をカメラに収めながら「今日は快晴で肌寒いので数が少ないが、湿度が高くジメジメした曇の日に来ると、多くのホタルが飛び交う絶景スポット。来月までにまた何度か訪れたい」と期待を寄せる。
市環境政策課によると、今年は例年より3、4日ほど早い5月20日ごろに飛翔のピークを迎える見込み。辺りが暗くなる19時30分頃から飛びはじめ、20時~21時ごろが最も多くホタルを鑑賞できる時間帯という。
ホタル情報は市ホームページのほか、市役所本館、行政センター各支所でも掲出する。同課では、ホタルが人工的な光を嫌うことから「訪れる際は、ライトやフラッシュなどでむやみに照らしたりすることは避け、住民の迷惑にならないよう静かに鑑賞してほしい」と呼び掛ける。
5月25日は木場町の木場公園河川敷で「第27回木場町ほたる祭り」(16時~)も開催される。