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映画「こはく」舞台あいさつに主演の井浦新さん、アキラ100%さんら

舞台あいさつの様子

舞台あいさつの様子

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 長崎県内で全編ロケが行われた映画「こはく」が6月21日、県内で先行公開され、TOHOシネマズ長崎(茂里町)で横尾初喜監督と出演者らが舞台あいさつを行った。

井浦さん(左)と横尾監督(右)が弟・亮太について語る

 同作は母子家庭で育った横尾監督の半生を描いた半自伝的な作品で、幼い頃、突然姿を消した父を求めて長崎の街を必死に探し歩く兄弟の姿を通して「家族」とは何かを知るストーリー。主演の兄弟役には井浦新さんと「アキラ100%」として活躍する大橋彰さんがお笑い芸人のキャラクターを封印し、本名で出演していることでも話題となっている。

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 舞台あいさつでは監督と主演の2人に加え、井浦さん演じる弟・亮太の妻を演じる遠藤久美子さんや長崎を中心に活躍する地元出身の女優・塩田みうさんも登場して撮影の裏話なども飛び出し、満員の会場を沸かせた。

 井浦さんは「静かに熱く話し合いながら作り上げた映画だった」と話し、「人間を描く物語で実在する人物を描くに当たり、敬意を払いつつも美化することなく、良いところも悪いところも全て演技することを心掛けた。監督の未熟さや個性的な部分、優しさなども含め毎晩話し合いながら役を作り上げた」と撮影を振り返った。

 映画で主要キャストを演じるのが初めての経験だったという大橋さんは「日々不安に苛(さいな)まれ、戸惑いながらも全力投球した」と振り返り、「兄・章一の日々悶々と生きている部分とリンクしていたのでは」と話す。

 亮太の妻・友里恵役を演じる遠藤さんは横尾監督の実妻でもあることから、「自分で自分を演じるということは不思議な体験だったが、スクリーンの中の井浦さんが主人に見えてきてしまう」と話し、実際に夫婦で交わした会話が劇中にもセリフとして登場することから「当時にタイムスリップしている感覚がある」とほほ笑む。

 500人ほどが参加するオーディションから選ばれたという塩田さんについて、横尾監督から「演じるということを自然体でしていたことがこの役に抜てきした理由。生きてる人間が感情を揺さぶられてるという光景を再現できる役者」という話が飛び出すと、会場から「どんな演技だったのか?」という声が上がり、横尾監督が「『エレベーターに閉じ込められた人がどういう行動を取るのか』という芝居が実際にオーディションで行われた」というエピソードを披露すると、井浦さんから「じゃあ、やってみようか」と声が掛かったことで、オーディションの様子を再現するアドリブ演技が行われ、塩田さんがエレベーターに閉じ込められパニックになっている様子を迫真の演技で披露してみせた。

 後半では市民キャストとして参加した園田裕史大村市長らも登壇。園田市長は「長崎が映画の中で凝縮された作品。実体験に基づいて描かれた家族愛を全国、全世界に広げていきたい」と期待を込めた。

 最後に横尾監督は「自分の半生を地元で描くと決めてからの3年間、自分が気付いていなかった父への思いなどをスタッフ・キャストと共有しながら探せた旅だった。一緒に父探しをしてもらうことで自分自身が気付くことも多かった」と振り返った。

 先行上映はTOHOシネマズ長崎(茂里町)、ユナイテッド・シネマ長崎(尾上町)、シネマボックス太陽(佐世保市)の3劇場で行い、7月6日からは全国で順次ロードショーとなる。

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