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長崎で女性限定ウォークラリー コロナ禍でネット開催へ

参加を呼び掛ける実行委員会メンバー(上段中央左が竹中さん)

参加を呼び掛ける実行委員会メンバー(上段中央左が竹中さん)

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 長崎ウーマンズ・ウォークラリーが11月3日、ネット上で開催される。

ナレーションを担当する吉田真知子さん

 今年は新型コロナウイルス感染拡大に伴い、「おうちでウォークラリー」と題して、スタッフが開催予定だったウォークラリーのコースを歩いた様子を動画に収め、長崎ゆかりの女性の足跡をたどりながら、知られざる長崎の魅力に触れるオンラインイベントとした。

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 「長崎という自分の町を知ろう」をコンセプトに、「男子禁制」のまち歩きイベントとして1987(昭和62)年から毎年開催している同イベント。5年に一度は「男子解禁」で開催を続け、今年で34回目を迎える。

 コピーライターで長崎ウーマンズ・ウォークラリー実行委員長の竹中晴美さんは和歌山県出身。長崎のことをまだ知らない時に図書館を訪れ、幕末期に日本で初めてお茶の輸出で成功し、坂本龍馬が立ち上げた亀山社中や志士たちを陰で支えた女傑「大浦お慶(通称・お慶さん)」がいたりした長崎のことを知ったのをきっかけにさまざまな女人伝を調べ、長崎には歴史上多くの女傑がいるのに注目されていないことに気付いたという。「長崎の中の人たちは長崎のことを知らなすぎる。生まれた時から宝物が多くあることに気付いてないのではないかと感じた」と竹中さん。「街歩きをすることで関心を持ってもらい、長崎が大事なものであふれていることに気付いてもらえる場を作りたいと思い、イベントを企画した」と振り返る。初回は雨天の中660人が参加した。

 竹中さんによると、初回を開催した当時は女性が主役のイベントは皆無で街歩きイベントもなかったことから、逆差別との声もあったという。「1回で辞めるつもりだったが、想像以上の反響を受けて回を重ねてきた。参加者の『楽しかった』という言葉が最高のご褒美で毎年開催する活力になっている」と笑顔を見せる。

 「感染症対策をとりながら、人数を減らしての開催も模索したが中止せざるを得ない状況だった。中止を促すポスターを張っていたが、トレードマークとなっているピンクのチラシと『11月3日はウーマンズ・ウォークラリー』 という認識が強すぎるためか『ウォークラリーは今年も開催する』とばかりいわれてしまっていた」とも。一度は中止を決めたイベントだったが、「こんな時だからこそ立ち止まらず、私たちの底力を発揮しよう」と、「お家でウォークラリーができるかもしれない」とのメンバーの一言でオンライン開催を決断。スポンサーの賛同も得たことで開催に向けて動き出した。

 特別協賛している「シャボン玉石けん」(福岡県北九州市)は、「人にやさしいものは自然にやさしい」という考え方の下、人が口にしても安全な天然油脂などを原料に無添加石けんなどを生産している会社。竹中さんが工場見学で訪れ、口に入れて説明する職人を見て感動したことをきっかけに、「絶対ここにお願いしたい」と2年ほど通い2015(平成27)年から協賛を受けているという。同社営業本部の松永康志さんは「ウォークラリーをオンラインで行うと聞いて驚いた。女性が主体で長年開催されているウオーキングしながら長崎の歴史や文化を学ぶイベントには共感していたが、当社もコロナ禍で工場見学の受け入れや人が集まるイベントへの協賛ができない状態となっていた」と話す。オンライン開催企画の話を受け、「ピンチはチャンス。新しいチャレンジとして喜んで応援させてもらうことにした。オンライン開催とすることで今まで参加したことがない方にもイベントを知ってもらうきっかけとなり、これからも長く続けてもらえればうれしい」とも。

 動画は地元でユーチューバーとして活動する品川正之介さんと出会い、独自の視点を気に入ったことから制作を依頼。場所によって動画の内容を変え、自分が歩いているような視点、インタビュー形式やまち歩き番組のようなナレーションを入れた構成を織り交ぜる。イベントでは、近代日本の西洋医学発祥の地を顕彰しようと今年8月に開館した「長崎(小島)養生所跡資料館」や、日本最古の黄檗宗(おうばくしゅう)寺院として知られる興福寺で普段は公開していない航海安全の神様「媽祖(まそ)様」を見学するなど4カ所をめぐる。ナレーションは、長崎放送のラジオ番組「マチコでNightね!」パーソナリティーの吉田真知子さんが務める。

 開催時間は10時から。公式サイトで動画へのリンクを公開する。