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長崎・高浜で高浜八幡神社秋季大祭 奉納相撲に5年ぶりの歓声

奉納相撲で勝負する子どもたち

奉納相撲で勝負する子どもたち

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 高浜八幡神社秋季大祭が9月23日、高浜八幡神社(長崎市高浜町)で開催された。

白熱した相撲で会場を沸かせる「越乃若」(右)と「夫婦岩」

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 創建300年以上の歴史があるといわれ、地区の氏神を祭る高浜八幡神社で毎年9月に行われてきた秋祭り。江戸後期に同地区から上方相撲の力士として大阪で活躍し、この地に戻った「小湊」が勧進相撲発祥の地・大阪の相撲を伝えたことから五穀豊穣と家内安全、疫病退散を願う神事として200年以上にわたり奉納相撲が行われてきた。

 コロナ禍で2019年以降開催できなかったことから、5年ぶりの開催となる今年。当日は11時から子どもたちが中心となって笛や太鼓で祭りばやしを奏で、40分ほどかけてみこしが町内を練り歩く「お下り」が行われた。子どもたちは8月から、夏休みを返上して祭りばやしの稽古に励んできたという。

 高浜八幡神社にみこしが到着すると、神社横の土俵ではまわし姿の子どもたちが奉納相撲の準備を始めた。神事三十三番奉納相撲として、かつては地元の小学生の男の子が33番勝負を行っていたが、過疎化や少子化の影響で子どもが少なくなっていることから、今年は小・中学生6人が出場。対戦相手を入れ替えながら12番勝負で会場を沸かせたほか、体格の良い中学生に残り全員で挑む練習を実演。会場が大きな歓声に包まれた。

 奉納相撲の合間では、その年に生まれた赤ちゃんを祝福する「赤ちゃんの土俵入り(泣き相撲)」が行われた。土俵で力士がしこを踏み、大きく泣く赤ちゃんを天高く掲げると会場では拍手とともに全員で赤ちゃんを祝福した。

 行事を守り、受け継いでいる「高浜相撲協会」の馬場広徳会長が土俵に上がると、化粧まわしをつけた力士が取り囲み、相撲甚句と相撲踊りを披露した。相撲甚句は「力士がそろった」「相撲に負けても泣くなよ」といった内容が歌われている。

 町の男衆が力士に扮(ふん)して相撲で真剣勝負する相撲行事では鶴洋高校(末石町)の相撲部員らも参加して祭りを盛り上げた。結びの一番は、相撲行事を受け継いできた「越乃若」こと松尾裕司さんと「夫婦岩」こと山口悟郎さんの2人が土俵に上がった。白熱した相撲で会場を沸かせた2人。最後は「越乃若」が勝利を収め大きな拍手が送られた。弓取り式は夫婦岩が執り行い、祭りを締めくくった。

 今年初めて行司を務めた向井秀樹さんは「5年前から衣装を準備していたが、コロナ禍でようやく開催できた。緊張したが、どうにか務めることができた」と振り返る。

 その後、2年に一度、相撲宿を引き継ぐ「頭渡し行事」が行われた。馬場会長によると、「以前は相撲宿を引き受ける家の庭に土俵を作り、相撲の稽古に励んでいた」という。

 「5年ぶりの祭りで忘れていたことも多く、今年は35点かな」と厳しく振り返る馬場会長。甚句の歌い手を今年で引退し、次の世代に引き継いでいくが、会長として2、3年後には以前の姿に仕上げていきたいと期待を込める。

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