「長崎みなと水産 平田屋」(長崎市深堀町)が手がける養殖イワガキ「夏盛(なつざかり)」の販売が6月8日、始まる。
社長の平田浩太郎さんは福岡県直方市出身でトラック運転手だったが、漁業体験で来崎。当時、漁協が試験的に取り組んでいたイワガキの養殖に興味を持ち、5年前、本格的に事業を始め、2022年から「夏盛」と名付けて販売している。
養殖イワガキはホタテの貝殻に稚貝を定着させ、2年ほど養殖したイワガキを一度取り外す。その後、一つずつロープにくくりつけることで形のそろった状態に仕上げる「耳づり」を行い、再び1年ほど養殖いかだで育成し出荷できる状態になる。2022年は寄生虫による食害で3分の2ほどが死滅したことから、昨年は寄生虫が繁殖しにくくするための工夫を凝らし、より安定供給できるようにしたという。
「今年は実入りも上々で、プリプリ食感の大ぶりなイワガキを届けることができるのでは」と話す平田さん。「既に予約も数多くもらっている。チーズのようなクリーミーな食感を楽しんでもらえれば」と来店を呼びかける。
価格は1キロ1,200円。営業時間は9時~18時。8月中旬ごろまで、直売所のみで扱う。