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長崎で「移動販売車の座談会」-移動たこ焼き店オーナーが「ゆる~く、開業支援」

愛車「たこ焼き みこちゃん」号と川原貞治さん

愛車「たこ焼き みこちゃん」号と川原貞治さん

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 長崎市の郊外・時津町を拠点に活動する移動販売車「たこ焼きみこちゃん」店主・川原貞治さんが3月26日、移動販売ビジネスを開業したい人のために、ざっくばらんな「移動販売車の座談会」を開く。

 川原さんが移動販売車「たこ焼きみこちゃん」を開業したのは2008年11月。「自分で何か商売を始めたい」と思った時、「手掛けるなら小資本で出来ること」と試行錯誤の末、たこ焼きの移動販売に行き着いた。現在の店は、もともとたこ焼きの移動販売をしていた人から譲り受けたもので、従来の什器、設備がほとんど使えた。「わずかの開業資金で済んだ。本当に助かった」と振り返る。

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 2010年、川原さんは当時流行していたツイッターを使って店の現在地やイベント情報など、友だちや知り合った仲間、買ってくれた客などのフォロワーに情報発信を始める。ツイッターをチェックすれば無駄足にならないことが人気を呼び、「ツイッターのたこ焼き店」として多くの地元メディアが取り上げた。

 「まだ若造だが私の今までの人生を振り返ると、宝物は人。人との出会いは本当に不思議。みこちゃんを開業した時から今日まで、『こんなに人に助けてもらっていいのかな』と思うくらい助けてもらっている。本当にありがたい」と話す川原さん。「情報を発信するというよりも情報の向こう側にいる生身の人と交流する気持ちと行動が大切だと思う。自分自身も誰かの向こう側にいることを考えれば当然のこと」とも。

 小資本で手軽に始められる反面、天候など外部要因に左右されやすいことや移動の経費、移動販売車への周囲の理解のなさが原因でトラブルに苦しんだことも多かった川原さん。同じような悩みを持つ仲間で力を合わせられないかと考え、2011年2月に移動販売車の任意団体「長崎ケータリングカー協会」を発足。川原さんはイベント会場などで知り合った同業者に声を掛け、13店舗でスタートした。現在ではイベント出店などの受け皿になることで各店舗の認知度向上にもつながっている。

 さらに不思議な出会いは続く。紆余曲折を経ながらも何とか順調に商売を続けてきた川原さんは「いつも地元以外で商売するが、地元・時津町に貢献できることはないか?」と漠然と考えていたところに時津町の飲食店オーナーから「店を買わないか?」と持ち掛けられた。ヤマダ電機のすぐ近くでもあり「面白い話だ」と思ったが、移動販売を辞めるわけではないので料理人が必要になる。オーナーに「料理人がいれば」と答えた3日後に料理人が見つかる。ところが切り盛りできる店長も必要。「店長がいれば」と答えたところ、やはり3日後に店長が見つかった。

 しかし開業資金が手元になかった川原さん。半分諦めの気持ちで「開業資金が借りられれば」と答えたところ、川原さんの人柄や今までの実績が認められたことと多くの人たちからの協力が後押しとなり、金融機関が短期間でスムーズに融資を決定した。現在、川原さんの店「食事処ショウ」(時津町野田郷)では、小学生以下の子どもの誕生会に利用すると「108個のたこ焼きをプレゼント」という企画が人気を呼び、地元だけではなく県外のメディアも取り上げるほど話題になっている。

 「移動販売を始めた時、本当に不安だった。不安で不安で潰れそうだったが、そっと背中を押してくれた人がいた。くじけそうになった時、悔しくて一人で泣いた時、もう辞めてしまおうと思った時、ある人の言葉を思い出した。今度は自分がそんな支えになれれば」と座談会を思いついた動機を話す。「こんな話をゆる~くするだけでも多分、役に立つ。もし私が今から開業するなら絶対聞きたいから」と、ほほ笑む。「私たちが持っている知識の範囲内なら全て疑問に答える。質問攻めするもよし、世間話に花を咲かせるのもよし、友だち作りに参加するもよし。ぜひ、ゆる~く話しましょう」と川原さんは参加を呼び掛ける。

 参加費は不要だが自分の飲食分は負担すること。場所は食事処ショウを予定しているが、変更する場合もあるという。同店で開催する場合は飲み物を持参すること。

 「時間はお昼くらいの予定なので、集まり具合でゆる~く調整させてほしい」と川原さん。希望者は「たこ焼 みこちゃん」のフェイスブックページにメッセージするか川原さん(TEL 080-3371-3317)まで。

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