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長崎で「たこ焼き誕生会」-小学生以下限定で108個プレゼント

たこ焼き誕生会に大喜びの相川さん一家と松本さん一家

たこ焼き誕生会に大喜びの相川さん一家と松本さん一家

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 食事処「ショウ」(時津町、TEL 095-882-1056)が11月から、小学生以下の子どもを対象にたこ焼き108個を無料でプレゼントする企画を始め話題になっている。

たこ焼きが盛り付けられた大皿

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 誕生会は毎日2組限定の完全予約制。小学生以下の子どもの誕生日の前後10日間で利用できる。メール(syokuji.syo@gmail.com)で子どもの誕生日を証明する書類(保険証など)の画像を送って申し込む。受け付け後、招待券の画像が返送され、予約の電話を入れて当日印刷した招待券を持参する。ネット環境がない人はファクスでも受け付ける。誕生会では108個のたこ焼きが無料でプレゼントされるが、別途オーダーは必要。必ず保護者または保護者に準じる成人が同伴し、子どものみでの利用はできない。

 現在のオーナー・川原貞治さんは6年前から「たこ焼きみこちゃん」として移動販売で独立。いつも各地に移動して商売をしているため「地元・時津町のために何か役に立てることはないか?」と漠然と考えていたところ、同店の前オーナーから「店を買わないか?」と話を持ちかけられた。

 同店はヤマダ電機のすぐ近く。川原さんは便利な立地などに「面白い」とは思ったが、移動販売を続けるためには料理人が必要になる。前オーナーに「料理人がいれば」と答えたところ、偶然3日後に現在の料理人が見つかった。ところが料理を作る人がいても、店を切り盛りする人が必要になる。そのため「店を任せられる店長がいれば」と答えたところ、やはり3日後に現在の店長が見つかった。さらに開業資金が手元にある訳ではなかったので「お金が借りられれば」と最後に答えた。すると今まで誠実に商売をしてきた姿勢が認められ、多くの人たちの協力で金融機関から意外にもすんなりと融資が受けられた。「これはもう『やりなさい』と神様に言われている」と意志を固め、今年7月3日に新しいオーナーとなりリニューアルオープンした。

 「居酒屋を始めたと言っても、たこ焼きの移動販売を辞める訳ではない。たこ焼きを焼く人を育てながら、面白い企画ができないか」と同プレゼント企画を考えた。当初は知人などに声を掛け反応を見たところ、好評だったため一般に広げた。「四苦と八苦を足すと108になる。108個のたこ焼きを食べて、子どもたちに四苦八苦しない人生を送ってもらいたい」と話す川原さん。たこ焼きの移動販売を通じて多くの人との交流ができ、子どもに食べさせるたこ焼きでもいろいろな経験をしてきた。

 「アレルギーを持つ子どもの中には、たこ焼きが食べられない子もいる。たこ焼きは卵でつなぎを作るが、アレルギーのことを調べた結果、作るのは難しいが今では卵を使わないたこ焼きもできる。小麦アレルギーの子には『おから』で作る。たこ焼きのプロとして、食べられない子を一人でも減らしたい」と力を込める。子どもに初めてたこ焼きを食べさせられた母親の笑顔や、パサパサのおからのたこ焼きをおいしそうに食べる子どもの顔が忘れられないという。「本当は1回に最大54個焼けるので2回転で108個。ちょうどロスが出ないのも理由。練習中の人に焼かせることもあるので、焦げていてもご愛嬌(あいきょう)で許してほしい」とも。

 営業時間は18時~24時。火曜定休。

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