長崎ヴェルカ(長崎V)が5月24日、バスケットボール男子Bリーグ1部(B1)年間優勝を決めるチャンピオンシップ(CS)決勝第2戦で、琉球ゴールデンキングス(琉球K)を66-60で下した。
気迫がこもったディフェンスで試合の流れを変えたブラントリー選手
昨年10月に開幕したB1リーグのレギュラーシーズンを勝ち上がった上位8クラブが、2戦先勝方式のトーナメントで争うCS。初の決勝を戦う長崎Vは、23日に行われた決勝第1戦を69-71で落とし、後がない状況でこの日を迎えた。馬場雄大選手は「ある意味いい緊張感で迎えられた」という。
第1クオーター、立ち上がりから4連続失点でビハインドを負う長崎V。ダブルチームを仕かけて琉球Kのミスを誘う守備や、ルーズボールを追いかけてマイボールにするなどアグレッシブさを見せ、イ・ヒョンジュン選手が3P(ポイント)シュートを2本沈めるなど得点を引っ張り逆転に成功。「第一に改善することを考えていた」(馬場選手)というリバウンド面では、琉球Kにオフェンスリバウンドを取らせないように馬場選手が競り合ったり、リバウンドを取られても熊谷航選手がボールを下に下ろした瞬間を狙いボールをたたきに行ったりするなど、意識の高さがうかがえた。
20-14で迎えた第2クオーターは守り合いとなる。「僕たちが『ゴールドメダルショット』と呼んでいる、打つべきシュートは打てていた」(熊谷選手)が決め切れず、約5分間、無得点の時間帯が続いた。守備では「ハードに行き過ぎて」(同)早い時間帯でチームファウルがたまり、琉球Kにフリースローを献上。徐々に点差を詰められるなか、「本当に我慢してやっていた」と振り返った熊谷選手が3Pを沈め、得点を動かす。スタンリー・ジョンソン選手は身長差を生かした攻撃で得点を重ね、31-29で前半を折り返した。
試合が動いた第3クオーター。馬場選手は、前半終了間際に琉球Kにタフな3Pを決められたことに触れ、「琉球Kのリズムで(前半が)終わった印象だったので、入りをすごく大切にした」という言葉を体現するように、好守からの速攻で得点を挙げる。続くようにジョンソン選手もパスカットからダンクをたたき込み、イ選手は琉球Kのシュートをブロックするなど堅守が続いた。モーディ・マオールヘッドコーチ(HC)は「ゲームプランやカバレッジ(守り方)は全く変えていない、遂行力が良かった」と評価した。
52-38で迎えた最終クオーターは、ビッグマンのアキル・ミッチェル選手がパッサーとなり、ゴール下に飛び込んだ仲間の得点を連続でアシストし、この日最大となる17点差をつけた。ミッチェル選手は「シーズン通してやってきたこと。皆が素晴らしい動きでフリーになってくれた」と振り返った。終盤は、前線からプレッシャーをかけてくる琉球Kの守備に苦しむ場面も見られたが、イ選手、馬場選手、ジョンソン選手が得たフリースローを確実に沈め、勝ち切った。
「ただ戦い続けた。シュートが決まらなくても互いを信じ、初めて試合をするような気持ちでプレーしようと話していた」と振り返るイ選手。この日、CSでのフリースローの連続成功記録が42本目で惜しくも途絶えたが、通算フリースロー成功本数45と1大会最多記録を約9年ぶりに更新し、大会史上最多記録を打ち立てた。
ジョンソン選手は「試合を通してゲームプランなどを遂行できれば勝てると思った」と明かした。
長崎Vが底力を発揮して逆王手とした第3戦は26日に行われる。ミッシェル選手は、「最高」と楽しんでいる様子で、「プレッシャーはない。既に歴史を作っているし、感謝の気持ちをもって力を発揮して戦えば大丈夫」と自信をのぞかせる。馬場選手は「バスケットの技術うんぬんではなく、気持ちが全て。この2試合以上に気持ちを全面に出して、40分間、個々ではなくチームで戦っていきたい」と意気込み、イ選手は「優勝して帰る」と力を込める。