「UNI世界大会」長崎で開幕-アジア太平洋地域で初開催

純心女子高校の生徒100人による「千羽鶴」の合唱に聞き入る参加者

純心女子高校の生徒100人による「千羽鶴」の合唱に聞き入る参加者

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 労働組合の国際組織、UNIグローバルユニオン(本部スイス)の第3回世界大会の開会式が11月9日、長崎県立総合体育館(長崎市油木町)で行われ、世界150カ国から約2,000人が参加した。

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 UNIグローバルユニオンは2000年1月に結成された国際組織。世界150カ国、900団体、約2,000万人のサービス労働者が加盟している。開会前、会場内は英語、フランス語、ドイツ語、中国語などさまざまな言葉が飛び交い、初対面の人同士が握手をしたり記念撮影をしたりしてリラックスした雰囲気。ひときわ目を引くセネガルから参加した女性に、他国から来た多くの男性が次々に記念撮影を求める姿があった。

 開会式は15時から体育館内の会場で行われ、長崎名物の龍踊り(じゃおどり)の歓迎で幕を開けた。長崎市を代表してあいさつに立った田上富久市長は「長崎は東洋と西洋の文化が入り交じる都市でUNIの気風に合うと思う。長崎の食、文化、市民との交流をぜひ存分に楽しんでほしい」と歓迎した。

 進行の合間では長崎市銀屋町の「鯱(しゃち)太鼓」の披露や書道のパフォーマンス、オペラ「蝶々夫人」のワンシーン公演、純心女子高校の生徒100人による「千羽鶴」の合唱などが行われ、会場からは大きな拍手が起こった。また今大会の記念切手が800万枚発行されており、初刷切手の贈呈式も行われた。

 同ユニオンのジョー・ハンセン会長は「世界経済が疲弊する中でアジア太平洋地域の発言力は徐々に向上しており、長崎で大会を開催できることは喜ばしい」とあいさつで述べた。

 最後に青年代表として大阪から参加した佐々木舞さん(23)が英語でスピーチ。「何も知らずに4年前にケーキ2つにつられて参加した」と話すと、会場から一斉に大きな笑い声が起こった。佐々木さんは続けて「今日は私の23歳の誕生日。2006年に英語セミナーに初参加して、ほんの少しの英語とスポーツを頑張ることで今でもマレーシア、モンゴル、シンガポールなどに交流する友人ができた。こうして代表として話せるなど夢のようでうれしい。今日は決して忘れられない誕生日になった」と笑顔を見せて締めくくった。

 参加者にはベジタリアンや宗教上の理由で豚肉などを食べられない人のために、対応できる店などを掲載した地図が配布され、開会式を終えた参加者たちは楽しそうに会話しながら地図を手に会場を後にした。大会は12日19時30分から出島ワーフで行われる「さよならパーティー」まで4日間の日程で行われる。

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