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南長崎のスーパー、基本照明をLED蛍光灯に-電気代は4分の1

受注生産の110ワット型LED蛍光灯を手に説明する武次雄敏社長

受注生産の110ワット型LED蛍光灯を手に説明する武次雄敏社長

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 南長崎地区でスーパーなどを運営するショッピングプラザ紀久屋は、「バリュー平山店」(長崎市平山町、TEL 095-879-5688)店内の基本照明となる蛍光灯135本をLED蛍光灯127本に切り替えた。

店内のLED蛍光灯を指さして説明する武次雄敏社長。

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 同店は1994年8月のオープン以来、蛍光灯の寿命時期に合わせて約3年ごとに蛍光灯など照明部品を交換してきた。武次雄敏社長(35)は、約180坪の店舗内基本照明だけでも約1万4,000ワットに達する莫大(ばくだい)な消費電力などのコストを常に憂慮していたが、今夏に迫っていた蛍光灯の交換時期に合わせ抜本的に照明設備を見直すことを決意。今年3月に東京ビッグサイトで開催された「ライティング・フェア」を武次社長が自ら視察した際、九州にまだ工事実績がない広島のLEDメーカーと出会い、何度も協議を重ねて今回の全面切り替えに至ったという。

 同店で使用する基本照明の蛍光灯は、110ワットタイプと呼ばれる業務用の大型蛍光灯。同メーカーは一般家庭や事務所で通常使用されている20ワット型と40ワット型の2種類しか既存製品がなかったため、同店の改修工事のために110ワット型LED蛍光灯を受注生産した。LED蛍光灯への切り替え工事では蛍光灯自体を交換するだけではなく、取り付け器具に内蔵されている安定器を切り離す工事が1台ごとに必要となる。今回の基本照明では切り替え前の蛍光灯110ワット118本、同40ワット15本、同20ワット2本を110ワット型LED蛍光灯(消費電力= 32ワット)92本、同40ワット型(同= 16ワット)29本に交換し、消費電力計1万3,620ワットが計3,408ワットと約4分の1に削減された。

 「開店準備から閉店後まで毎日15時間は点灯している。営業に支障がないように6月28日の21時ごろから準備を始め、閉店後から早朝にかけて突貫で工事した。消費電力もさることながら、蛍光灯やハロゲン電球は発熱量が莫大。LEDに切り替えてすぐに店舗空調の設定を25度から27度に引き上げることができた効果は大きい。試算では工事代は約2年で回収できる」と武次社長。基本照明以外では鮮魚部門のスポットハロゲン電球34個(消費電力合計3,720ワット)をLED電球29個(同合計696ワット)へ、外壁のライトアップ照明8個(同合計2,000ワット)をLED電球10個(同合計180ワット)に、それぞれ切り替えたという。

 「法律に盛り込まれるなど、節電というキーワードは今や避けて通れない課題。スポット的なものを除けば、これだけまとまった本数のLED蛍光灯を既存の施設が長崎で導入した事例は、私が知る限り聞いたことがない。費用はかかったが実行して良かった。今後、事務所や作業スペースなどのLED化も進めていきたい。当店の事例が長崎のLED化推進のいいきっかけになれば」とも。

 営業時間は8時~22時30分

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