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長崎・浜町アーケードで障がい者施設の商品を共同販売

はあと屋オータムフェスタの全景

はあと屋オータムフェスタの全景

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 長崎市内にある複数の障がい者授産施設の商品を販売する「チャレンジド・ショップ・はあと屋」(長崎市万屋町、TEL 095-832-8800)が11月28日~30日、ベルナード観光通りで移動販売イベント「オータムフェスタ」を開いている。

障がい者が作った動物クリップを手にする阪上いくみさん

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 同店は3年前、ベルナード観光通りに長崎市が開いた障がい者授産商品専用の常設販売店。障がい者が作る商品は販売ルートの確保が難しく、商店街に常設店を置くことで障がい者への理解向上を図り、売り上げや障がい者に支払う工賃の向上を目指す。同店では38団体の障がい者施設が作る商品などを扱っている。

 毎年、春と秋の2回、店の前の通りに当たる「ベルナード観光通り」に移動販売店を出店し、同店や授産施設で生産している商品の存在を一般の人たちに知らせるとともに、イベント化によって売り上げの向上を図る。今回、「はあと屋」から参加した施設は、コリアンダーの家、さんらいず、つくもの里、電脳工房、ながさきワークビレッジ、華かご、ワークショップあさひ、ワークステーションすばる、わかばの里、遊歩の10施設。同店に加盟する施設以外にも、長崎県管轄の障がい者施設からも数店が出店した。販売する商品は、パン、ラスク、カステラ、煎餅、マドレーヌ、クッキー、ゼリー、パウンドケーキ、卵、鶏飯の素、漬物、調味料、紅茶、縫製品、木工品、雑貨など多岐にわたる。

 「遊歩」のスタッフ・阪上いくみさんは「パンやクッキー、布細工に木工品など作っている。こうしたイベントでは直接消費者の人の声が聞けるのがありがたい。施設を認知してもらえるし、自分自身も勉強になる」と話す。「手作りパンやカップなどはクリスマスが近づくとよく売れる。手作り陶器は寒くなると明かり用に人気が出てくる」と話すのは「三彩の里」のスタッフ・和久井碧さん。通行人らは足を止めて興味深く商品を手にしたり、眺めたりしていた。

 「ワークショップあさひ」の高倉務さんは「各障がい者施設が一生懸命に取り組んでも販売などいろいろな面で限界がある。はあと屋の取り組みもそうだが、共同の力で行うことの意義は大きい。認知活動といってもわれわれのような施設は営業が基本的に苦手。でも一般の人からも協力したいがどうしたらいいのか?という声もある。障がい者の工賃の向上に役立つことと、一般の人の意識向上のためにも、これからもこのようなイベントは積極的に展開したい」と意気込む。

 営業時間は10時~18時。

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