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長崎の子どもたちがスカイプで日露国際交流

タブレット画面に映るモスクワのアレクセイさんにスカイプで呼び掛ける子どもたち

タブレット画面に映るモスクワのアレクセイさんにスカイプで呼び掛ける子どもたち

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 0歳~12歳の子どもの活動支援団体「ながさキッズ」に所属する3歳から小学1年生の女児4人が10月20日、コミュニケーションアプリ「スカイプ」を使ってロシアのモスクワ在住の男性と交流するミニイベントを行った。

木谷さんと交流する子どもたち

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 同団体代表の大江由紀さんが、徳島県鳴門市で子どもの国際交流活動を行っている木谷奉子さんからの提案を受けて実現したもの。木谷さんは国際補助語「エスペラント」を使って子どもたちに国際交流の楽しさを教えている。同イベントは木谷さんの友人で、モスクワ在住のエスペランチスト・アレクセイさんの協力を得て実現した。

 エスペラント(エスペラント語)は1887年、ロシア帝国領ビヤウィストック(現ポーランド国内)に住むユダヤ人眼科医・ラザロ・ルドビーコ・ザメンホフ(当時27歳)が発表した人工言語。1896(明治29)年に長崎の海星学校(現・海星高校、東山手町)でフランス人宣教師・ミスレルが日本で初めてエスペラントの授業を行ったといわれている。

 1906(明治39)年に東京帝国大学助教授(当時)の黒板勝美が「日本エスペラント協会」を設立。作家の二葉亭四迷が国内初のエスペラント教科書「世界語」を出版した。吉野作造や柳田國男、宮沢賢治、梅棹忠夫など著名なエスペランチストも少なくない。日本初の授業が長崎で行われ、黒板勝美が大村市出身だったことなどもあり昭和初期までは長崎で活発にエスペラントの普及活動が行われていたという記録がある。しかし、外国人との交流をスパイ活動とみなされて戦時中は徹底的に弾圧された歴史も持つ。

 女児らはタブレットに映し出されたアレクセイさんの映像に興味津々で、はしゃぎ過ぎて倒してしまうことも。日本語に堪能なアレクセイさんが「こんにちは」と子どもたちに呼び掛けると、女児らは「サルートン(エスペラントで、こんにちは)」と元気に返した。

 「あなたの名前は何ですか?」とアレクセイさんが尋ねると、女児らは「ミア、ノーモ、エスタス(私の名前は)」と前置きして次々に自分の名前を伝えた。女児らは年齢や好きなことなどを喜んで答え、女児の一人から「あなたは私を愛していますか?」と突然聞かれたアレクセイさんが返答に困る一幕も。

 アレクセイさんの仕事の関係で交流時間は10分程度で終わったが、女児らは満足そうに「ジス、レビード(さようなら)」と全員で手を振りながら来月の再会を約束して終了。その後は木谷さんと女児らがスカイプで交流した。漫画のキャラクターのぬいぐるみを使って呼び掛ける木谷さんの画面に、女児らは食い入るように見つめながら応えた。

 木谷さんは「私は子どもたちにエスペラントを覚えてもらおうというより、まず交流することを伝えている。言葉を超えて仲良く交流する気持ちがあれば、人間はみんな同じなのだという気持ちが自然に湧いてくるはず。言語の習得はそれからでも遅くない」と説明する。「南米のウルグアイに小学生くらいのかわいい子どもたちのグループがある。残念ながら時差が12時間あるのでリアルタイムの交流ができないが、絵を描いて交流すればいいと思う。世界中どこでも子どもの絵は強力なメッセージを持っている」とも。

 大江さんは「次回は11月22日に予定している。ちょうど日曜なので、ロシアと鳴門と長崎の子どもたち同士で元気に交流してもらいたい」と期待を込める。

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