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映画「新幹線大爆破」、長崎セントラル劇場で上映-邦画4本を一挙オールナイトで

「新幹線大爆破」劇中の高倉健さん ©東映

「新幹線大爆破」劇中の高倉健さん ©東映

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 セントラル劇場(長崎市万屋町、TEL 095-823-0900)が11月8日、40年前に当時のオールスターキャストで制作された映画「新幹線大爆破」を上映する。

劇中で札束を数える高倉健さん

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 同作品は同劇場で現在開催中の「浜んまち映画祭」のオールナイト上映の中で公開される。2004年に始まり、今年で11回目を迎える同映画祭。毎回テーマを設定し、同劇場で往年の名画などを上映している。今年のテーマは「6人の巨匠、6つの作品」。日本映画を代表する6人の監督作品を6本上映する。

 上映作品は「二十四の瞳」(木下恵介監督)、「東京物語」(小津安二郎監督)、「鴛鴦(おしどり)歌合戦」(マキノ正博監督)、「雨月物語」(溝口健二監督)、「黒い十人の女」(市川崑監督)、「丹下左膳余話 百万両の壺(つぼ)」(山中貞雄監督)の6本。映画祭の開催期間は11月14日まで。

 「新幹線大爆破」は1975(昭和50)年、チャンバラ映画や任侠映画などの娯楽映画を公開してきた東映の総力を結集した娯楽大作。走行中の新幹線車内に爆弾が仕掛けられ、犯人グループが乗客を人質にして警察と国鉄(現在のJR)を相手にスリリングな戦いを挑む。新幹線のスピードが時速80キロ以下になると自動的に爆発するため停車させることができない警察と国鉄。犯人との攻防戦は二転三転する。犯人グループのリーダー(高倉健さん)と、新幹線指令室長(宇津井健さん)との「タブル健さん対決」を中心に深い人間ドラマも描かれている。

 当時「爆弾による脅迫」という作品の内容から国鉄が協力を拒否する事態になったため、隠し撮り撮影や模型を使うなど苦肉の策を駆使しながら製作が続けられたという。ストーリーには日本の高度経済成長時代への批判も込められている。犯行に至るまでの背景が描かれた部分では、多くの観客が犯人側に感情移入してしまいそうになるなど、単なるパニック映画ではない点が後に高く評価された。海外の上映では犯人側のエピソード部分はカットされて単なるテロリストとして描かれているが、今回上映するのはオリジナル版(上映時間152分)。

 監督は佐藤純弥さん。配役では新幹線の運転士を千葉真一さん、鉄道公安官を竜雷太さん、航空会社の係員を多岐川裕美さんが演じるほか、志穂美悦子さん、渡辺文雄さん、志村喬さん、丹波哲郎さん、北大路欣也さん、田中邦衛さんなどが出演する。

 オールナイト上映は22時開場。「新幹線大爆破」(22時30分~)を皮切りに、「黒い十人の女」(9日0時20分~)、「丹下左膳余話」(同2時40分~)、「関東緋桜一家」(同4時20分~)の4本を上映する。終映予定時刻は9日6時ごろ。

 映画祭を主催するハマスカ実行委員会の安元哲男さんは、「上映作品はみんなで話し合って楽しめるものを選んだ。『新幹線大爆破』は、当時のハリウッドで『大地震』『タワーリング・インフェルノ』などのパニック映画が大ヒットしていた背景もあり、それに対抗するために作られた。クオリティーが高く、内容もすごく面白い。ぜひ楽しんでほしい」と呼び掛ける。

 オールナイト上映の前売り料金は、映画4本の鑑賞とパン、コーヒー付きで3,000円(当日=3,500円)。映画祭の前売り単券は1,300円(当日=1,800円)。オールナイト上映では単券の使用はできない。同劇場、浜屋プレイガイド、梅月堂本店などで販売する。

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