長崎の和菓子店でカナダの姉妹が「和菓子作り体験」  訪問に感激した4代目が提案

「どっちが好き?」と呼び掛けるデイナさん(右)とカサンドラさん

「どっちが好き?」と呼び掛けるデイナさん(右)とカサンドラさん

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 老舗の栗(くり)まんじゅう店「田中旭栄堂」(長崎市上町、TEL 095-822-6307)で8月4日、日本人の母親とともにカナダから帰省した17歳と12歳の姉妹が「和菓子作り」を体験した。

和菓子作り体験中のホーン親子

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 長崎市出身の日本人・ホーン裕子さんは、カナダ人の夫と子どもたちとともにカナダ・バンクーバー市で暮らしている。今年創刊5周年を迎えたインターネットメディア「長崎経済新聞」(2010年8月創刊)の熱心な読者という裕子さん。同メディアは国内101カ所、海外10カ所(2015年8月5日現在)を結ぶ「みんなの経済新聞ネットワーク」(略称=みん経)に加盟しており、長崎市、時津町、長与町の身近な話題を提供する。

 「長崎にも『みん経』ができたことを知ったときは本当にうれしかった。創刊以来、ほぼ毎日欠かさず読んでいる」と話す裕子さんは現在、家族とともに長崎市内の実家に帰省している。

 1898(明治31)年、老舗カステラ店で修業したカステラ職人・田中素郎市さんが創業した同店の4代目・田中耕太郎社長と裕子さんは高校時代の同級生。「同じクラスではなかったが互いの存在は知っていた」という裕子さんは、子どもたちに日本の伝統菓子を見せるため同店を訪問。カナダからの思わぬ同級生訪問に感激した田中社長が「せっかくカナダから来たなら長崎の思い出として、ぜひ本物の和菓子作りを体験しては」と提案した。

 和菓子作りを体験したのは裕子さんのほか、長女のデイナ日加里さん(17)と次女のカサンドラ七海さん(12)。厨房に入ったホーン親子は念入りに手などを消毒した後、田中社長の指導で栗まんじゅう作りに挑戦した。裕子さんは「娘たちはもともと手先が器用なほうで、作ることが大好き。実家の父からの遺伝かもしれない」と笑みを浮かべる。

 田中社長は栗まんじゅうのほか、さまざまな和菓子作りを伝授。和菓子作りに熱中した姉妹は「こんなものも作ってみた」と、犬のキャラクターを和菓子で表現。「どっちが好き?」とカメラの前に差し出し、子どもらしい無邪気さに周囲の大人たちは目を細めた。

 体験後、「あんこを生地で包むのが難しかったけど、焼き上がったらちゃんと本当の栗みたいにできていたのでうれしかった。長崎のおじいちゃんたちがおまんじゅう大好きなので、持って帰ったらきっと喜ぶ」とほほ笑むデイナさん。カナダの学校の調理実習でお菓子の家を作ったことがあるという。「調理実習ではマジパンを使っていろんな形を作ったが、それに似て面白かった。日本の和菓子(ねりきり)は、季節ごとのきれいな花などがあって、食べるのがもったいない」とも。

 カサンドラさんは「スヌーピーの目と鼻のバランスを取るのが難しかった。もっと他のキャラクターも作ってみたい。ケシの実をつけたら本当の栗みたいになったのが楽しかった」と振り返る。田中社長から「忙しいときには1日に2000個作る」と聞き驚いた。「手伝いに来ることができたらいいけど、カナダからじゃちょっと遠いかな」とも。

 裕子さんは「15日の精霊流しを見せたかったが、前日には成田から帰国する。代わりにもっと素晴らしい体験ができて、子どもたちも一生の思い出になる。友だちは、いくつになってもありがたい」と話す。

 「こちらこそ、楽しい経験ができた。子どもたちは本当に覚えが早く、出来栄えが素晴らしい。あまりにも遠すぎて残念だが、忙しい時はアルバイトに来てもらいたい」と田中社長。現在、同店は解体・新築工事に伴い50メートルほど離れた場所で仮店舗営業中。田中社長は「おくんち(10月7日~9日)を過ぎたころには、リニューアルオープンできそう」と話す。

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