サブスクリプション型住居サービス施設「HafH Nagasaki SAI(ハフ・ナガサキ サイ)」(長崎市古川町)で3月18日~24日、長崎出身の兄弟画家、辻本健輝さんとツジモトコウキさんを招き「コリビング」イベントが行われる。
多様性と共に暮らす(=コリビング)プログラムを展開する、「HafH Diversity in Residence(ハフ・ダイバーシティインレジデンス)」プロジェクトの第一弾企画となる同イベント。同施設を運営する「KabuK Style(カブクスタイル)」(長崎市古川町)は、「多様な価値観を許容する社会をつくる」ことを基本方針に掲げており、同イベントは方針を具現化する手段の一つという。
イベントを企画運営する同施設スタッフの岩永華澄さんは、東京都内の専門学校を卒業後、国内外の航空会社でキャビンアテンダント(以下、CA)として約6年半働いたが、母の病気のため帰郷。同社に入社した。
岩永さんは「CA時代、ボーダーレスな社会の実現は難しいと実感していたことから、人種や言語などさまざまな壁を越えて受け入れる社会を作りたいという会社の方針に興味が湧いた」と振り返る。
「カフェや宿泊、コワーキングスペースの運営にとどまらず、社会のプラットホームを目指していることから、今のほうがいろいろな人に出会える機会に恵まれていると感じる。クリエイティビティーにあふれた人が多く面白い」とも。
辻本兄弟は、兄の健輝さんが長崎を中心に活動する洋画家で、2007年に18歳で長崎県展の野口弥太郎賞を受け、2013年には昭和会展の松村謙三賞を受けている。弟のコウキさんは多摩美術大学を卒業後、東京を拠点に日本画家として活動。耕心館(東京都西多摩郡瑞穂町)に作品が収蔵されているほか、各地でアートフェアや企画展を展開している。
イベント期間中、日中は同施設2階のコワーキングスペースを開放し、壁に作品を描くライブペイントを行う。来場者は2人とコミュニケーションが図れるという。夜は一緒に暮らしながら交流できる。岩永さんは「普段感じることのできない『多様性』を知る、 感じる機会にしてもらえれば」と話す。
ライブペイントの開催時間は9時~12時、14時~17時。