世界的な問題となっている海洋ごみをテーマに現在の長崎の状況を知ることができる企画展「ながさきの未来を考えよう!~海洋ごみから考える!~」が11月25日、長崎市科学館(長崎市油木町)で始まった。主催は「海と日本プロジェクトinながさき」。
同イベントは日本財団が推進する海洋ごみ対策プロジェクト「海と日本プロジェクト・CHANGE FOR THE BLUE」の一環。
長崎県の中心にある大村湾で海洋ごみ調査やマリンスポーツイベントなどを開催している「大村湾ワンダーベイプロジェクト」と長崎大学の清水健一教授が今年9月に共同で行った大村湾の漂流ごみの調査を紹介するブースでは、調査映像とともに実際に回収した海洋ごみを展示。大村湾が閉鎖性の高い海域であることから、外洋に面したエリアに比べ周辺の地域に住む人の影響が大きいことなど、その特徴にも触れている。
海洋ごみの活用を紹介するブースでは海洋プラスチックごみをアップサイクルする「海きらら」(佐世保市)や「ルナステラ」(長浦町)、使用済みの漁網を再利用し、たわしとして再生させている天洋丸(雲仙市)など企業の取り組みを紹介。市立野母崎小学校(野母町)の児童が「野母崎の美しい海を守るために多くの人に知ってほしい」と漂着物を使って作ったオブジェ「食べれま鮮魚」も展示する。
海洋ごみをなくすために県内各地で行われている取り組みを紹介するほか、「子どもにも楽しんでほしい」と海洋ごみに関するクイズラリーも実施。回答者にはオリジナルステッカーを進呈する。
大村湾ワンダーベイプロジェクトのプロデューサーを務める高田雄生さんは「企画展を見てもらうことで海洋ごみ問題を自分ごととして捉えて知り、学ぶきっかけにしてほしい。長崎の海をごみで汚れないように守ろうという思いを持ってもらえれば」と来場を呼びかける。
開館時間は9時30分~17時。入館無料。来年1月28日まで。