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長崎で「子どもの個性・才能の伸ばし方」講演会 中邑賢龍教授長崎講演のプレイベント

講演会支援者の一人・梶原恵さん

講演会支援者の一人・梶原恵さん

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 長崎市障がい福祉センター「ハートセンターもりまち」(長崎市茂里町)2階研修室で9月19日、「今日から使える子どもの才能の伸ばし方」と題する講演会が行われる。

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 テーマは「子どもの凸凹の個性・才能を発揮できる環境作り」。長崎の塾経営者や大学講師、建設業者、メディア関係者など、発達障がい児教育に関心があるメンバー十数人で構成する団体「みんな天才ちゃんプロジェクト(略称=みん天)」(虹ケ丘町)が主催する。

 同団体は長崎ブリックホール(茂里町)国際会議場に東京大学先端科学技術研究センター(東京都目黒区)の中邑賢龍(なかむらけんりゅう)教授を招いて「夢を実現できる学びの環境のつくり方」と題する講演会の開催を10月12日に予定しており、教育関係者を中心として、さまざまな業種や立場の人たちの間で支援の輪が広がっている。

 中邑教授は同センターと日本財団(東京都港区)が共同で昨年スタートした異才発掘プロジェクト「ROCKET」のプロジェクトリーダー。突出した能力はあるものの現状の教育環境になじめない小学3年生から中学3年生までの子どもたちから選抜し、継続的な学習保障と生活サポートを提供する同プロジェクトは、将来の日本をリードしてイノベーションを起こす可能性がある異才児を発掘し、育むことができる教育環境の提供を目指している。テレビ番組「世界一受けたい授業」(9月12日放送)でも取り上げられた。

 中邑教授長崎講演会のプレイベントとして開催される同講演会では、「みん天」プロジェクトメンバーでもある2人の教育専門家が講師として登壇する。

 長崎県障がい者スポーツ指導者協議会講師の頴川勝さんは「少年期のスポーツが育む社会性を活かした発達障がい児へのアプローチ」と題して講演。頴川さんは「子どもの好奇心は、大人に比べてはるかに旺盛で成長のために不可欠。心と体を成長させる要素が多い少年期のスポーツは、発達障がい児に見られる注意欠陥や多動という特性を、旺盛な好奇心や深い興味へと捉え直すことができる。スポーツを通じて、障がいを持つ全ての子どもたちが興味を持って楽しめる環境を整えたい」と話す。

 講演では「集中力は興味・好奇心から」「飽きさせない反復練習での静と動の切り替え」「コミュニケーション能力をアップする『アクション+発声』での自己存在アピール」などについて、少年期のスポーツ教育の活用方法を中心に紹介する。

 「みん天」実行委員長で、主に不登校や発達障がい児を対象とする個別学習塾「凸凹楽習塾・勉強ラボ」(虹ケ丘町)塾長・白石直子さんは「今日からできる!子どもの才能発見」をテーマに講演する。今年5月、福岡県北九州市で開催された中邑教授の講演会に参加した白石さんは「これこそ私が求めていたもの」と感激して中邑教授に直談判。10月の長崎講演会を実現させた。

 「発達障がいや不登校という言葉自体がマイナスのイメージを子ども本人にも、周囲にも与えてしまう。私たちは『凸凹の個性』と呼んでいる。育て方次第で長所にもなるし、得意分野にもなるもので、その才能が社会で発揮できるように環境の土壌作りをするのが私たちの役割」と力を込める。

 講演内容は「親子間での楽々コミュニケーション方法」「叱りそうになったらプラスの言葉に、へ~んかんっ!(変換)」「親子で探そう!長所・才能の見つけ方」「才能の発掘・開花で天才ちゃん」など。

 9時30分受付開始。10時開演。入場無料。問い合わせは「みんな天才ちゃんプロジェクト」のホームページから受け付ける。

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