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長崎・葉山町「握りのはやし」が3周年 すしで長崎盛り上げたい

すしで長崎を盛り上げたいと意気込む林さん(右)と杉本さん

すしで長崎を盛り上げたいと意気込む林さん(右)と杉本さん

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 すし店「握りのはやし」(長崎市葉山)が5月9日で3周年を迎えた。

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 店主の林健一さんは長崎市葉山にあったすし店「小吉」で経験を積み、19歳で第7回全国寿司技術コンクール巻きずし部門で優勝。23歳で全国正統技術披露会にぎりずし部門の金賞に輝くなどの経歴を持つ。その後、関西で経験を積んでいたが海外経験を積みたいと片道切符でオーストラリア・メルボルンに渡った。弁当店を営む台湾人に現地で出会ったことがきっかけでオーストラリアに回転ずし店を開くことを提案。日本の回転ずし店で経験を積み、3年後に店を立ち上げた。

 4年ほど前に帰国した林さん。水産県でありながら魚が特産品としての認知度が低いと感じていたことから、「長崎の魚を使ったビジネスをしたい」と、岩屋町ですし職人ならではの技術で仕立てた魚を首都圏の飲食店などに卸す事業を始めた。コロナ禍で外食需要が落ち込んだがテイクアウトによる需要はあり、単価も見込めることから2020年、出前・持ち帰りでのすしの販売を開始。同店のすしは評判となり、テイクアウト利用客から「店でも食べられるようにしてほしい」という要望が多かったという。

 共に店を切り盛りする杉本涼さんは、すし職人の技術を競う大会に出場するため開店当初の頃から同店に技術を磨くため通っていたが、コロナ禍で大会が中止となった。すし店として営業するにはあと1人職人が必要と感じていた林さんは杉本さんに声を掛け、一緒に店を立ち上げることを決めた。

 岩屋町の店舗を改装し、10席ほどの店として営業していたが、半年ほど前、より良い環境を求め現在の店舗に移転。民家の和室など趣あるたたずまいを生かした店に仕上げた。年内は予約で埋まるほどの人気店となっている。

 「長崎をすしで盛り上げたい」と笑顔を見せる林さん。現在でもオーストラリアの回転ずし店にも関わりながら、すしを長崎の名物にすることを目指して年数回、講演も行っている。節分の時期に市内の養護施設に恵方巻きを贈る活動も行うほか、中学時代は地元・長与町のバレー部でキャプテンとして活躍していたことから、社会人チーム向けのカップ戦を開催するなど、さまざまな取り組みも行う。

 現在、予約は受け付けていないという同店。予約状況などはインスタグラムで発信する。

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