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長崎・大黒恵美須市場でイラスト展-3月閉鎖の幕引きに一花

長崎の懐かしい風景を描いた作品をシャッターに展示している

長崎の懐かしい風景を描いた作品をシャッターに展示している

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 今年3月末で閉鎖が決まっている大黒・恵美須市場に現在、長崎市在住のイラストレーター江島達也さんの著書「僕の子ども絵日記~ながさきの四季~」に掲載している作品と同市場をイメージした作品が展示されている。

市場に展示されている「夏の日の大黒・恵美須市場」©江島達也

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 昨年7月から同市場内にある閉店した店のシャッターにイラスト33点と昨年12月に完成した新作「夏の日の大黒・恵美須市場」を展示する。

 イラストは昔懐かしい長崎の風景を描いた水彩原画をプリントしたもので、2007年10月から2009年2月まで長崎新聞に掲載された作品。12月に追加した作品は、昨年末まで両親が同市場で鮮魚店を開いていた人からの依頼で描いたものだという。

 江島さんは、イラスト制作の依頼を受けた際に取材で訪れた同市場で地元高校生の写真展示を見かけ、「少しでも市場の幕引きに一花添えたい」という思いから、市場内でのイラスト展示を申し出たという。

 同市場をテーマにした作品は、市場での展示の了承を受けた際に「市場を題材にしたものを描いてみたら」と勧められたことがきっかけだった。「春夏秋冬」4作品を制作する予定で、今回は「夏」編を描いた。「市場の人や市場を故郷とする人に少しでも喜んでほしいと思い制作した」と江島さん。

 「原爆の被害を受けた長崎の復興の象徴ともいえる市場が解体されるのは身を切られるように辛く感じる。戦後に助け合い寄り添って生きていた温かな時代の記憶がここにある。解体される前に、ぜひこの場所に来て胸に焼きつけてほしい」とも。

 同市場が解体されるその日まで、作品は展示したままにするという。

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