長崎歴史文化博物館で「軍艦島スーベニール(仮)」 デザイナーらが土産模型を展示

軍艦島をイメージしたミニ観葉植物

軍艦島をイメージしたミニ観葉植物

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 長崎歴史文化博物館(長崎市立山1)で現在、長崎在住のデザイナーらが軍艦島の土産品のモックアップ(模型)を展示する「軍艦島スーベニール(仮)」が開催されている。主催はJAGDA長崎。

会場全景

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 スーベニールとは土産を意味する英語。JAGDAは「日本グラフィックデザイナー協会」の略称で、東京オリンピックポスターなどの作品を残した故・亀倉雄策らが1978年に設立。現在は約3000人の会員を擁する日本唯一のグラフィックデザイナーの全国組織となっている。

 同団体の長崎地区会員が主催する同展は、世界遺産の一つに登録が決まった「軍艦島」をテーマにした土産品のモックアップと商品告知ポスターを展示する。これらの展示物は各デザイナーが自由な発想で製作したもので、商品化(予定を含む)されているものではない。

 展示品は島のイメージをデザインで表現した「軍艦島コースター」、廃墟でもたくましく生きる緑をイメージしたミニ観葉植物「Gunkanjima green」、無人島のイメージを吊り下げたモビールで表現した「Gunkanjima Mobile」、今の軍艦島を木製品で表現した「木のスプーン」、炭鉱夫の気分が味わえるコーヒー「GUNKANJIMA COAL MINERS COFFEE」、軍艦島を身に付ける直径38ミリの「グンカンバッジ」、石炭のアクセサリー「BLACK DIAMOND」、軍艦島を1年間、デスク上で楽しめる「カレンダー2016 GUNKANJIMA」、島を縞模様の言葉遊びで表現したハンカチ・便せん・封筒・バッジの詰め合わせ「長崎の縞々:vol.1軍艦縞セット」、無漂白のクラフト紙を使って退廃的イメージを際立たせた「軍艦島プラケース入り・卓上カレンダー」、老若男女が遊べるテーブルゲームに当時の暮らしをデザインしたトランプ「19XX」の11点。

 卓上カレンダーを製作した林田志帆さんは、「お土産としてかさ張らない商品のフォトカレンダー。各月ごとに印象的なシーンを選び、学校や病院、住宅などを配置してみた。取り残された建物の中にかつての生活も垣間見える工夫をした。朽ちるイメージをどう表現しようかと考え、無漂白のクラフト紙に印刷。実際に商品化できればうれしい」と期待を込める。

 同展のシンボルマーク(ビジュアルアイデンティティ)は軍艦島で採掘されていた石炭にリボンをあしらったもの。デザインを担当した中村圭太さんは「石炭にリボンをあしらうことで『らしさ』を表現した。色を石炭の黒、かすれた風合いにすることで軍艦島の荒廃した雰囲気を演出。キャッチコピーは『これから生まれる軍艦島のお土産を掘り起こす』とした。かつて軍艦島は石炭を掘り起こしたが、今度はデザインの力で軍艦島の魅力あるお土産を掘り起こしたい」と専用ホームページで説明する。

 開館時間は8時30分~19時。観覧無料。8月2日まで(最終日は搬出のため早く終了する予定)。

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